JAみはら11月号272
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5JAみはら 2015 NOVEMBER5ますが、品種によってはヘタの老化により果実が落果します。また貯蔵中に果実のヘタ落ちを防ぐため、マデックEW…3,000倍を行います。ただし登録内容が変わり1回しか散布出来ないので注意してください。後期落果防止での散布は(八朔…11月上中旬、清見12月下旬)となります。落 葉 果 樹担当 高橋 敏行(広果連)●夏からの天候と落葉今年の夏は、多雨で日照不足となりました。このことから、貯蔵養分の蓄積が少なく、花芽の充実が悪いことが心配されます。また、樹の状態を診断するのに、落葉の状況を観察しておくと参考になります。理想的な落葉は、気温の低下に伴い葉色が薄れ、霜に数回遭遇した後、一斉に落葉する状態です。しかし中には早期に落葉してしまう樹があります。それがどうして起きたか整理しておくことが来年の生産向上につながります。例えばブドウではさび病、褐斑病の被害、カリ欠やホウ素欠。またモモではせんこう病やモモハモグリガの被害、そして台風の被害なども考えられます。イチジクでは、湿害、干害、日照不足、台風の被害、秋雨が多いとえき病が発生しやすくこれも早期落葉の要因となります。一方、結果枝の先端に、いつまでも緑色の葉が残っている場合は、肥料、特に窒素の遅効きや強剪定などで結果枝が徒長型に成長したと考えられます。また、そのような枝は、緑色の残った充実の悪い枝となっている場合がほとんどです。このように問題があった園、樹はその要因を整理し、改善の管理に取り組みましょう。毎年の落葉時期・状態(落葉期間等)を作業日誌等に付けておくと比較が出来て良いです。苗木の植付け落葉果樹の秋植えは11月~12月上旬が、適期となります。秋植えは、春植えに比べ、土と根がよくなじむので、翌春の初期生育が順調となります。ただし、秋植えは、凍害を受ける可能性があります。寒さの厳しい圃場では、防寒対策を行ってください。植付け場所は排水の良好な畑果樹を植付ける場合、土壌水分が問題です。イチジクやモモは果樹の中でも根の酸素要求度が高く、耐水性に弱い果樹です。イチジクは特にその傾向が強い果樹です。水田転換園では、梅雨時など地下水位が上昇しますと湿害を受け、根は浅根となり、夏の高温乾燥期には干害を受けやすくなります。イチジクやモモだけでなく、どの果樹も排水が良い事が必要です。水田転換園の排水対策の1つは暗渠施工です。さらに表面水を速やかに園外に排水するために、畑地では明渠の設置。水田転換園では畦立てし通路は中耕で水を地下部にしみこますことも一策です。植付けの際の留意点①購入した苗は、植え付けまで乾かさないこと。特に細い根を枯らさないようにすること。②植える前に一晩水につけておく。ただしそれ以上は根を傷めます。③そして、事前に準備しておいた植穴に植え付ける。その時堀上げの際傷づいた根を軽く切り返して植える。④根は四方に広げ、根と土に隙間が出来ないようしっかり土で埋める。⑤埋める深さは株元の接ぎ木部がわずかに出る状態。⑥植え付け直後は、水をたっぷりやる。⑦植え付け後株元から40~70センチの高さで切り返す。(将来主幹となる)さらに支柱を立て、風などで倒れたり折れたりしないよう補強する。⑧地表面を敷きわらかポリマルチをして土壌の乾燥を防ぐ。⑨翌年主幹から新梢が発生するが、主枝(上から間隔を取って3~4本)にする以外の新梢は早期に芽かきして取り除く。特に株元から発生する新梢(接木部から上、手のひら一握り部分)は徐去する。園内の清掃(落葉、落果の処分)ブドウのべと病、晩腐病、さび病などは、落葉に付着した病斑が越冬し、翌年の発生源となります。、また、房の取り残し、巻きひげ、結果母枝の枯死部分も病気の発生減です。モモの縮葉病は前年の被害葉、灰星病は、被害果実や被害枝で越冬します。またイチジクの生育を阻害し、いや地現象の要因になる有害物質は、葉に最も多く存在しているようです。えき病の病菌は地上に落ちた病果、病葉について土中に残り、越冬して翌年発生源となります。そのため、落葉、落果、残果、巻きひげ、ミイラ果などはできるだけ早く園外に搬出して、焼却するか、土中深く埋めてください。またせん定枝等も同様です。土作り収穫期には毎日圃場に入るため、地面は踏み固められ、通気性の悪い状態となっています。そのままの状態では、根の活性化が低下し、肥料をやっても効きにくくなります。中耕や深耕をしてください。マサ土の客土も効果があります。ただし一面に投入する場合は、厚さ3~5センチ位までとします。厚くなりすぎますと通気性を悪くします。それから消耗された腐食の補給に堆肥や稲わらの施用を行い、根の住みよい環境を作ってください。●モモ・イチジクのいや地対策毎年安定して生産量を確保するために、老木は改植が必要です。ただし、元あった同じ場所に植えると、生育不良となるいや地現象が起こ落葉果樹の生育と休眠現象を示す模式図接木部が地上に出るように浅植えする植え付け後は敷きわらをする十分に盛土して植え付ける根は四方によく広げる苗木を植え付ける時に土台をつくると、根を四方に広げやすくなる【全体運】発想が両極端になり思わぬ失敗を招きがち。客観的な立場の人からの助言を大切に。気晴らしには音楽鑑賞を【健康運】まめに体を動かせば、より上昇傾向に【幸運を呼ぶ食べ物】シシャモ今月の運勢 牡牛座4/20~5/20

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