JAみはら5月号278
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3JAみはら 2016 MAY●本田の準備田植の前に田の土を水とこねて柔らかくし、凸凹をなくす作業を「代かき」といいます。代かきでは、田面が均平になるように丁寧に行っておくと、後に使用する除草剤の効果をより高めることができます。ただし、過度の代かきは苗の活着を悪くし、その後の生育に悪影響を与えることがあるので注意しましょう。肥料については、「稲作ごよみ」の中で肥効の長さ別に、慣行型、省力型、一発型に区分しておりますので、参考に散布を行いましょう。施用量は、圃場の条件に合わせて、基準量から加減して行いますが、基盤整備後一年目や、堆肥を多く施した圃場では、基肥を減肥する必要があります。施肥は、生育にムラが出ないよう均等に散布しましょう。箱苗では、「苗箱処理剤」を使用する事で、長期間に渡って病害虫を防除する事ができます。使用前には必ず、使用時期と使用量、対象病害虫を再度確認してください。また、散布後は、葉に付着した薬剤を払い落とし、軽く散水して薬剤が箱からこぼれないようにしましょう。●田植え後の管理田植えの理想的な日和は、『晴天で、あまり風の強くない日』です。地域や品種に合わせて適期に行いましょう。南部では、近年、夏季の高温による「白未熟粒」や「乳白粒」等による品質低下が問題となっています。ケイ酸の補給や、出穂前後の水管理も大事ですが、特に早植えにならないようにしましょう。除草剤は、体形処理、一発処理、藻類表層剥離対策を「稲作ごよみ」に掲載しています。使用する除草剤によって、使用量や使用時期が違いますので、十分注意して使用しましょう。除草剤の効果を充分に発揮させるためには水管理が最も大切になってきます。◎除草剤散布後、3~4日間は3~5㎝の湛水状態を保つ。◎河川等の水質汚染防止の為、散布後7日間は「落水」や「かけ流し」は行わない。◎水持ちの悪い圃場へ粒剤の使用は有効ですが、差し水を行う時には水尻を止めてゆっくり行う。◎降雨が予想される時や、風が強い日は除草剤の効果が低下することがあるので、天気予報等を確認し注意する。除草剤の初期剤は、田植直後または、植代後~移植7日前までに使用します。水が落ち着いた状態になってから散布しましょう。また、初中期一発剤は、一発処理と体系処理で使用する適期が違いますので、ご注意ください。田植え後の水管理は、植え傷みや寒害を防ぐために、やや深水(3~5㎝)で管理します。その後、苗の活着後は浅水管理をして分けつを促し、気温の下がる日には、深水管理をしましょう。また、ガスが湧く圃場は、間断かんがいしてガス抜きをしましょう。肥料で、慣行型を選択された方は、田植え後20日までに中間追肥が必要となります。稲の状態をよく観察して、基準量を参考に加減しましょう。●季節予報広島地方気象台季節予報より5月 天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。気温は、高い確率50%です。降水量は、平年並または多い確率ともに40%です。6月 平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。気温は、平年並または高い確率ともに40%です。かんきつの開花が始まり、本格的に生産がスタートします。今月の重点管理作業は、開花期防除となります。今年のみかんは裏年の園地(樹)が多いため、少ない果実を確実に商品として仕上げるよう、適期作業を心がけましょう。●温州みかんの隔年結果防止対策①芽かき・かぶさり枝の除去着花が少ない樹は、花と新梢の養分競合や光環境の悪化により生理落果が多くなります。結実率を高めるため、花周辺の新梢やかぶさり枝を除去します。②カルビタの散布生理落果を軽減させるため、開花1か月前からカルビタを散布します。散布は10日間隔で行ってください。③緑化促進新梢は、緑化が完了すると養分を生産しますが、緑化するまでは養分を消耗します。緑化を早めることで養分の消耗を抑え結実を促します。緑化を早めるため、落弁期防除に尿素600倍とマグミーFe(または葉面マグ)600倍を混用散布してください。水 稲担当 大美  寛毎年、除草剤(1キロ粒剤)との間違いが発生しておりますので、注意してください。柑 橘担当 石川 祐介(広果連)営農コーナーAgriculture Information5月

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