JAみはら11月号284
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6JAみはら 2016 NOVEMBERり果実の落果や、貯蔵中の果実のヘタ落ちが発生します。それらを防ぐため、マデックEW3,000倍(使用回数1回のみ)を散布します。●夏からの天候と落葉今年の夏は、7~8月干ばつ・少雨9~10月は多雨で日照不足となりました。このことから、秋口病害虫の発生がやや多くなりました。収穫後の園地管理で、園内に残っている落葉・枯れ枝・果実等は来期の病害虫の発生に影響します。園内をきれいにしておくことが重要となります。また、樹の状態を診断するのに、落葉の状況を観察しておくと参考になります。理想的な落葉は、気温の低下に伴い葉色が薄れ、霜に数回遭遇した後、一斉に落葉する状態です。しかし中には早期に落葉してしまう樹があります。それがどうして起きたか整理しておくことが来年の生産向上につながります。例えばブドウではさび病、褐斑病の被害、カリ欠やホウ素欠。またモモではせんこう病やモモハモグリガの被害、そして台風の被害なども考えられます。イチジクでは、湿害、干害、日照不足、台風の被害、秋雨が多いとえき病が発生しやすくこれも早期落葉の要因となります。一方、結果枝の先端に、いつまでも緑色の葉が残っている場合は、肥料、特に窒素の遅効きや強剪定などで結果枝が徒長的に成長したと考えられます。また、そのような枝は、緑色の残った充実の悪い枝となっている場合がほとんどです。このように問題があった園、樹はその要因を整理し、改善に取り組みましょう。毎年の落葉時期・状態(落葉期間等)を作業日誌等に付けておくと比較が出来て参考になります。●苗木の植付け落葉果樹の秋植えは11月~12月上旬が、適期となります。秋植えは、春植えに比べ、土と根がよくなじむので、翌春の初期生育が順調となります。ただし、秋植えは、凍害を受ける可能性があります。寒さの厳しい圃場では、防寒対策を行ってください。植付け場所は排水の良好な畑果樹を植付ける場合、土壌水分が問題です。イチジクやモモは果樹の中でも根の酸素要求度が高く、耐水性に弱い果樹です。イチジクは特にその傾向が強い果樹です。水田転換園では、梅雨時など地下水位が上昇しますと湿害を受け、根は浅根となり、夏の高温乾燥期には干害を受けやすくなります。イチジクやモモだけでなく、どの果樹も排水が良い事が必要です。水田転換園の排水対策の一つは暗渠施工です。さらに表面水を速やかに園外に排水するために、畑地では明渠の設置。水田転換園では畦立てし通路は中耕で水を地下部にしみこます方法も一策です。植穴の準備植穴は幅を1m程度、深さは30~40㎝掘り上げます。あまり深くするよりは広く掘り上げるようにしましょう。1穴当り完熟堆肥15㎏、マリンカルか、苦土石灰を3㎏さらにヨウリン2㎏を土と混ぜて植付けに備えましょう。植付けの際の留意点①購入した苗は、植え付けまで乾かさないこと、特に細い根を枯らさないようにすることが大事です。②植える前に一晩水につけておいて、乾燥で根を傷めないようにします。ただしそれ以上の長時間の浸漬は根腐れするため注意しましょう。③そして、事前に準備しておいた植穴に植え付けます。その時堀上げの際傷づいた根や枯死して変色した部分を軽く切り返して植えます。④根は四方に広げ、根と土に隙間が出来ないようしっかり土で埋め戻します。⑤埋める深さは株元の接ぎ木部がわずかに出る状態が良いです。⑥植え付け直後は、水をたっぷりやりましょう。⑦植え付け後株元から40~70㎝の高さで切り返します。(将来主幹となる部分です)さらに支柱を立て、風などで倒れたり折れたりしないよう補強しましょう。⑧地表面に敷きわらかポリマルチをして土壌の乾燥を防ぎましょう。⑨翌年主幹から新梢が発生しますが、主枝(上から間隔を取って3~4本)にする以外の新梢は早期に芽かきして取り除き、残した新梢の成長を助けてやりましょう。特に株元から発生する新梢(接木部から上、手のひら一握りくらいの部分)は早目に芽かきしておきましょう。園内の清掃(落葉、落果の処分)ブドウのべと病、晩腐病、さび病などは、落葉に付着した病斑が越冬し、翌年の発生源となります。、また、房の取り残し、巻きひげ、結果母枝の枯死部分も病気の発生源です。モモの縮葉病は前年の被害葉、灰星病は、被害果実や被害枝で越冬します。またイチジクえき病の病菌は地上に落ちた病果、病葉について土中に残り、越冬して翌年発生源となります。そのため、どの品種とも落葉、落果、残果、巻きひげ、ミイラ果などはできるだけ早く園外に搬出して、焼却するか、土中深く埋めてください。またせん定枝等も同様です。土作り収穫期には毎日圃場に入るため、地面は踏み固められ、通気性の悪い状態となっています。そのままの状態では、根の活性化が低下し、肥料をやっても効きにくくなります。中耕や深耕をしてください。マサ土の客土も効果があります。ただし一面に投入する場合は、厚さ3~5㎝位ま落 葉 果 樹担当 高橋 敏行(広果連)苗木の植付け図今月の運勢 双子座5/21~6/21【全体運】情緒不安定になりやすいかも。深刻に思い悩むのはやめ「ダメ元」と気楽に構えて。手書きの手紙を出すと開運に【健康運】定期的に体を動かせば、体調に好影響【幸運の食べ物】小豆

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