JAみはら3月号288
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4JAみはら 2017 MARCH 今月は気温の上昇とともに、樹液の流動が活発になり、発芽が始まる時期となります。中晩柑類では、貯蔵果実の腐敗の増加が懸念されます。また、農作業では中晩柑類の収穫出荷、防除、せん定など忙しい時期となりますので、計画を立ててすすめていきましょう。●温州みかん・中晩柑類共通間伐の実施樹と樹がくっついている園地では、せん定をする前に間伐をおこないます。樹を独立させて作業性や品質の向上をはかりましょう。せん定全園地せん定実施を目標に作業をすすめていきましょう。温州みかん昨年の着果量や樹の状況に応じてせん定を実施します。《着花が多いと予想される樹》せん定は早めに開始します。春芽の発生を促すため、予備枝をとります。《着花が少ないと予想される樹》着花を確認してから軽いせん定にとめます。中晩柑類中晩柑類では、大玉生産、品質の向上(着色や外観品位)のため、せん定は必須です。せん定を実施し、春芽の発生を促し、高品質果実生産につなげます。混み合っている枝の間引き、長く伸びすぎた枝の切り返し、枝先の整理をおこない、樹冠内部まで光が当たるようにし、春芽の発生を促します。また、八朔や甘夏など樹高の高い樹は、作業性の向上を目的に、樹高短縮をおこないます。横枝がある位置まで切り下げ、2~3年かけて計画的にすすめます。しらぬひは、下垂枝や混み合った部分の枝を間引き、充実した夏芽は結果母枝として利用し、弱い夏芽は春芽まで切り戻します。はるみは、枝の先端に花をつける性質があるので、成らせる部分の夏秋梢は切り返しをせず、軽い間引きをおこないます。成らせない部分は、切り返しをおこないます。混み合った枝は、間引きせん定により枝数を減らし、風スレ果の発生を軽減させます。せん定で除去する枝内向枝・逆行枝… 樹の内側に向いた枝。下垂枝… 着果して地面につくような枝。平行枝… 発生した近くの枝同士が同じ方向を向いた枝。どちらかを切る。車枝…1 か所から複数発生した枝。1~2本に整理する。徒長枝… 枝の背面から出た直立した強い枝。春肥の施用春肥は春芽の充実、幼果の初期肥大に重要です。3月下旬から4月上旬に、収穫量や品種に応じて適期適量施肥をおこないましょう。春マシン油の散布冬マシンを散布していない園地は、ハダニの発生をおさえるため3月~4月上旬に97%マシン油乳剤80倍(4月散布は100倍)を散布します。散布する際は、発芽促進を図るため、尿素を混用し散布します。苗木の植え付け注文した苗木がきたら、①根についている土を水で洗い、一晩根を水につけておきます。②翌日、根を広げながら土をかけて植え付けます。土は、接ぎ木部が見えるようにおこないます。※接ぎ木部まで土で覆うと深植えになり、特にレモンやしらぬひでは自根が発生し、結実性が劣るため注意します。③植え付け後は、かん水をおこない、根と土がしっかりなじむようにします。土が下がるので再度土を覆います。④植え付け後は、抑草目的に、黒ポリなどを被覆し、苗木が倒れないようにイボダケを用いて結束します。※植え付け時には、深植えにならないよう注意しましょう。自根が発生すると結実不良の原因となります。●中晩柑類貯蔵管理・採収気温の上昇とともに、貯蔵庫内の温度も高くなります。貯蔵中の果実も腐敗しやすくなりますので、引き続き腐敗果の点検をこまめに実施しましょう。貯蔵庫では、出荷が進むにつれ、入庫量が減り、庫内が乾燥しやすくなります。適切な温度・湿度管理に努めてください。特に、本年の果実は体質が弱いため、腐敗しやすいことから、取り扱いは丁寧におこなってください。清見の収穫は、クラッキング(ヘタ周辺の果皮のヒビ割れ)など果皮障害の発生に注意し進めます。収穫後は、乾燥させるとこはん症が発生しやすくなるため、湿度保持を心がけます。甘夏は、3~5%予措し、予措が完柑 橘担当 髙本 大輔(広果連)発生した自根間引きする枝【全体運】リラックスできそう。ヒーリング音楽やアロマなど、癒やし効果のあることを取り入れるのに最適。直感を大切に【健康運】食べ過ぎに注意。食事の栄養価も考えて【幸運の食べ物】ハッサク今月の運勢 牡羊座3/21~4/19営農コーナーAgriculture Information3月

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