JAみはら9月号294
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5JAみはら 2017 SEPTEMBER昨年は、9月に度重なる降雨の影響により温州みかんの品質低下につながりました。また、中晩柑類では炭そ病(流れヤケ)の発生が多発しました。9月の天候次第で品質や外観品位の低下、腐敗果の発生につながりますので、今後の管理を徹底しましょう。●温州みかん先月に引き続き、着果量に応じて摘果を進めます。本年豊作樹で樹冠上部1/3摘果を実施した樹では、9月に入って2L以上の大玉果と2S以下になる小玉果を摘果します。露地園地の仕上げ摘果仕上げ摘果では、小玉果や傷果を摘果し、果皮が滑らかでおいしそうな果実を残します。適正葉果比まで摘果することで、残った果実に糖が集中します。ただし、摘果量が少ないと、翌年の着花が減少し、隔年結果の原因となります。収穫を開始する1カ月前までに仕上げ摘果を終わらせます。着果が少ない樹(不作樹)の摘果本年着果が少ない不作樹では、結果量によって仕上げ摘果・樹上選果で調整します。マルチ被覆園の管理と摘果透湿性マルチ(タイベック)の被覆園についても仕上げ摘果をおこないます。昨年は度重なる降雨の影響でマルチ下に雨水が侵入し、品質低下につながりました。マルチ被覆の効果をあげるためには、周りから余分な水分が被覆下に侵入しないように溝切り等で排水性を確保してください。品質の確認については、定期的な果汁分析により品質を確認し、果実品 質基準に合わせた管理をおこないます。《基準より酸が著しく高い場合》マルチ被覆下にかん水をおこなう。《基準より糖が低い場合》晴天が続く時に、マルチを開放し、土壌を乾かす。カルシウム・リン酸資材の散布浮皮軽減と食味向上を目的に、カルビタpを散布します。散布時期は、8月下旬、9月中旬、10月上旬ごろを目安に3回実施します。病害虫防除腐敗防止剤の散布収穫・出荷時期に気温が高く、降雨が多いと腐敗果が多発します。収穫出荷が始まる極早生温州は、収穫後の腐敗果の発生をおさえるために、収穫開始7日前までに、ベフトップジンフロアブル剤1,500倍(収穫7日前まで3回以内)を散布します。防除後は、栽培管理履歴書に記帳し、出荷前までに提出します。アザミウマ類アザミウマ類に温州みかんの着色期に加害されると、加害された部分は最初白っぽく、のちには褐色に変化し、さらにひどい場合は腐敗します。着色時期の早い極早生温州、早生温州に被害をあたえます。特に、着色が早い園地では、集中して被害を受けることが多いので注意してください。また、隙間を好む性質があり果実と果実、果実と葉が重なった部分で加害が多発します。防除薬剤は、コテツフロアブル…6,000倍(収穫前日まで2回以内)、またはスピノエースフロアブル…6,000倍(収穫7日前まで2回以内)などで防除します。クズやセイタカアワダチソウなどでアザミウマ類は増殖します。園地の周辺に群落があると発生密度が高まり被害が多発しますので取り除くようにします。●中晩柑類摘 果先月に引き続き、内裾成りの果実、小玉果や傷果、奇形果を中心に摘果します。中晩柑類の初秋肥施用樹勢維持、果実肥大の促進を目的に9月上中旬に初秋肥を施用します。また、緩効性肥料の「フルーツBB元気200」を9月上中旬に施用すると、11月の秋肥を施用しなくてすむため、施肥回数の省力化が図れます。カルシウム剤の散布中晩柑類の果皮強化を目的に、カルビタを8月下旬、9月中旬、10月上旬の3回散布します。病害虫防除炭そ病昨年のように秋季に降雨が多いと、枯れ枝が感染源となり、八朔や甘夏 などを中心に、収穫期から貯蔵中に 炭そ病が発生しやすくなります。薬剤散布と枯れ枝の除去により感染を防ぎます。かいよう病かいよう病に罹病しやすいネーブルやレモン等の品種は、台風襲来前に、コサイド3000を2,000倍とクレフノン200倍を混用散布します。また、防除と合わせて罹病した枝・葉・果実は除去します。●温州みかん・中晩柑類共通かん水温州みかん降雨がない場合、着色遅れや酸高になるおそれがあります。果実が軟化するころから、かん水をおこないます。10日間隔で5㎜程度のかん水を実施します。中晩柑類果実肥大を促すため、先月に引き続柑 橘担当 髙本 大輔(広果連)表1品種系統時 期糖度(Brix)酸 度(クエン酸含量)早生温州満開後100日(8月下旬頃)8.5度3.00%満開後120日(9月中旬頃)9.5度2.50%アザミウマ類の被害果(着色期)炭そ病(流れヤケ)被害果【全体運】楽しいことに縁がありそう。遊びや飲み会などに誘われたら、気軽にOKして出掛けてみては。旅行もラッキー【健康運】おおむね良好。まめに動けば、さらに快調に【幸運の食べ物】インゲン今月の運勢 牡牛座4/20~5/20

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