JAみはら10月号295
5/20

5JAみはら 2017 OCTOBER水 稲担当 大美  寛●良質米の生産は土づくりから「稲は土で作れ」といわれるように、稲作にとって地力はなくてはならないものです。水稲の収量は地力に依存する割合が60%前後と大きく、中でも土壌有機物の割合が大きくなっています。地力を高め、天候に左右されない健康な稲をつくるためにも、土づくり肥料や有機物を施用し、計画的な土づくりに取り組みましょう。※地力とは肥料養分を蓄える力+肥料養分を徐々に供給する力●こんな土は赤信号!!①作土が浅く、土が硬くなっている。②排水・透水性が悪い。③毎年収量が上がらない。収量が変動しやすい。④秋落ちを起こしやすい。⑤ごま葉枯れ病等の病害を起こしやすい。●土づくり対策荒起こし稲わらなどの分解には、酸素、温度、水分が必要です。(分解する土壌微生物は15℃以上の地温で活発になります。)荒起こしは、土壌を乾燥させ、鋤き込まれた稲わらなどの腐熟促進を図るために重要で、収穫後の気温が温かいうちに行なう方が効率的です。また、水はけの悪いほ場では、荒起こしが遅くなると気温が低くなり、少量の水でも土壌や稲わらが乾きにくくなるため、腐熟が遅れ、翌春、田植え後の初期生育阻害の原因にもつながります。排水を心掛けて、排水溝(溝など)の整備も併せて行いましょう。有機物を施用しよう有機物が不足してくると、土が硬くなって、容易に耕運できなくなります。有機物は、土壌の微生物を増やし、土壌を団粒化させる等、良い土壌をつくる大事な要素です。土づくり肥料と併せて稲わらなどをしっかり腐熟させ、有機物として最大限に利用することによって、地力が回復し、保肥力も強くなります。土づくり肥料について土づくり肥料は、健全な稲をつくるために必要な微量要素で構成されており、酸性土壌を中和するアルカリ性資材となっています。中性に近づけることで腐熟を促進させる効果も期待出来ます。成分の特徴と効果を知っておきましょう。けい酸…茎葉を丈夫にし、根の活性を高めます。いもち病やごま葉枯れ病の抵抗性が強くなります。鉄分…土壌のガスや酸素欠乏による障害から根を守ります。成育停滞や秋落ち田の改善効果があります。石灰…根の発達に重要であり、土壌の酸性を中和するとともに、植物体内で生じた有機酸を中和し、健全な生育に役立ちます。苦土(マグネシウム)…葉緑素を構成し、登熟歩合の向上に効果があります。マンガン…秋落ちを防ぐ効果があり、ごま葉枯れ病の軽減に役立ちます。窒素…「石灰窒素」や「けいふん」が主な資材で、窒素分は有機物の腐熟を早める効果があります。ただし、多量に入れ過ぎると春まで窒素成分が残りやすいので早めに鋤き込みましょう。特にけい酸と鉄は、水稲を栽培するうえでとても重要になりますので、不足しないように土づくり肥料で、補給しましょう。●季節予報広島地方気象台 季節予報より   天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ晴れの日が多いでしょう。気温は、平年並または高い確率ともに40%です。降水量は、平年並または少ない確率ともに40%です。   山陰では、平年に比べ曇りや雨の日が少ないでしょう。山陽では、平年に比べ晴れの日が多いでしょう。降水量は、平年並または少ない確率ともに40%です。“恋の予感”栽培講習会のご案内JA三原では、〝恋の予感〟の収穫の時期の見極め方等について講習会を次の通り開催します。◦10月4日(水曜日)午前10時~◦10月5日(木曜日)午前10時~講習会会場は、両日ともに、JA三原 本郷営農センター2階会議室ご都合のよい日程への参加をお願いします。なお、当日は本郷営農センターで講習後、付近のほ場へ移動し、現地見学を予定しています。10月11月【全体運】神経質になりやすい月。重箱の隅をつつくような発想はやめて、どっしり構えましょう。クラシック音楽につき【健康運】安定期です。スポーツを始めると刺激大【幸運の食べ物】エノキタケ今月の運勢 牡牛座4/20~5/20営農コーナーAgriculture Information10月

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る