JAみはら11月号296
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4JAみはら 2017 NOVEMBER 今月から、極早生みかんから早生みかん、さらに中生・晩生みかんの収穫・出荷と本格的な温州みかんの最盛期を迎えます。品質や着色時期を見極め、基準に達した果実から採収します。浮皮やクラッキング(ヘタ周辺のヒビ割れ)の発生に注意し、収穫作業を進めます。また、温州みかんの収穫で忙しい時期となっていますが、中晩柑類についても収穫開始までの管理を徹底し、商品仕上げを計画的に行います。●温州みかん・中晩柑類共通管理秋肥の施用秋肥は、樹勢回復、耐寒性の向上、翌春の着花・発芽量の確保を目的に行います。施肥時期が遅れると地温の低下により、根の活動が鈍くなり吸収力が低下します。施肥時期が遅れないように注意しましょう。夏秋梢の処理温州みかんでは、不作樹について夏秋梢の発生が多い場合は、夏秋梢の処理を実施し、翌年の着花過多を防ぐとともに、春芽の発生を促します。中晩柑類については、肥大や着色促進、優良な春芽の確保のため実施します。本年は、台風の襲来がありました。翌春のかいよう病の発生を軽減させるためにも夏秋梢の処理を実施し、かいよう病菌の感染軽減につなげます。特に、ネーブルやレモンはかいよう病に罹病しやすいため、夏秋梢の処理を徹底します。 方 法温州みかん春芽を発生させる場合は、春枝と夏枝の節(境目)の上で切り返します。樹勢が強い樹(特に若木)は複数発生している夏秋梢の枝から、1枝1本に整理します。直立した強い夏秋梢は、樹形を乱すため、基部から間引きます。中晩柑類夏秋梢処理後に再び、晩秋芽が発生したら、その都度除去します。しらぬひ(デコポン)やはるみは、貧弱な枝を間引き強い枝を残し充実を図ります。病害虫防除この時期にミカンハダニの被害をうけると着色不良の原因となります。発生がみられたら、密度の低いうちに防除を行ないます。●温州みかん腐敗防止対策市場、小売店での腐敗果の発生は産地の信用を落とします。腐敗果を発生させないために、以下の点に注意し管理を行ないます。腐敗防止剤の散布腐敗果の発生を抑えるため、収穫前には必ず全園、腐敗防止剤を散布しましょう。薬剤…ベフトップジンフロアブル 1,500倍…温州みかん(収穫7日前まで)収穫・選別の際の注意収穫は分割採収が基本です。着色基準に従い、熟度の進んだ外成りの果実から収穫します。また、浮皮やクラッキング(ヘタ周辺のヒビ割れ)の発生があったら採収を急いでください。※浮皮について果皮と果肉の間に空隙を生じる現象です。浮皮がひどくなると、貯蔵・輸送中に腐敗しやすくなり、味が淡泊になります。浮皮は秋の気温が高く雨が多かったり、収穫が遅れたりすると多発します。収穫の時は、よく切れる収穫ハサミを用いて、軸長果にならないように必ず2度切りを行ないます。また、果実の取扱は丁寧に行い、ハサミ傷や打ち身などをなくし、腐敗果の発生を防ぎます。収穫した果実は、荷受け基準に沿って家庭選別を行います。選別する場所は明るくして、腐敗に繋がるはさみ傷や着色期のアザミウマ被害果を排除します。 腱鞘炎を予防する収穫はさみ  (ドクター・カット)のご紹介みかんなどの収穫作業では、1日1人およそ5千個以上が収穫されます。2度切りするため、1日1万回以上摘む計算になります。その反復作業で、はさみの金属の打ち合いの衝撃により、手指の痛みやしびれなどが発症しやすくなります。手指に対する衝撃力を軽減する園芸用のはさみ「ドクター・カット」を使用すれば手への負担を4分の1に軽減することができますので是非お試しください。病害虫防除アザミウマ類着色期にアザミウマ類の発生がみられたら防除を行ないます。特に、果実と果実が重なっているところに発生しやすい特徴がありますので注意します。樹勢回復対策収穫終了した園地は2~3回、尿素200倍を葉面散布してください。特に、マルチ被覆園や着果過多樹、フィガロン乳剤散布園など樹勢が低下している園地は、樹勢回復を図ります。柑 橘担当 髙本 大輔(広果連)浮皮果健全果商品名ドクター・カット【全体運】素直になれず、つまらない意地を張りがち。言い過ぎた場合、すぐに謝って。水音を聴くとリラックスできそう【健康運】過激なダイエットは厳禁。無理は避けて【幸運の食べ物】エリンギ今月の運勢 牡羊座3/21~4/19営農コーナーAgriculture Information11月

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