JAみはら12月号297
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10JAみはら 2017 DECEMBER 穫終了後、95%マシン油乳剤30倍を散布し、発生密度を減らします。散布直後の降雨は効果が低下するため、晴天が2~3日続くと予想される日に行います。また散布の際は、樹の内部の枝にもたっぷりかかるよう丁寧に散布してください。なお、散布の際は、樹勢回復を目的に尿素200倍を混用しましょう。カイガラムシ類の発生要因としては、近年せん定不足により薬剤がかかりにくくなっています。せん定を実施し、薬剤がかかりやすい樹形づくりにつとめます。●万能手袋の紹介レモンや中晩柑類など家庭選別の際、汚れを拭き取りながら選果します。その際、より汚れを拭き取りやすくするための手袋があります。ぜひ、選別の際にはぜひご活用ください。果実を包み込むように、拭き取ります。資材のお問い合わせは、お近くの営農センターまでお願いします。●園内清掃(落ち葉・せん定枝など)病虫害の発生予防落葉、未収穫の果実などを園内に放置すると、翌年の病害虫の発生源となります。果樹の病気はカビ菌由来のものが多く、高温多湿が発生を助長します。園内の菌密度を増やさないことが次年度の発生を抑える防除のスタートとなります。落葉、ミイラ果、せん定枝などは、集めて園外に持ち出してください。●密植園の間伐樹が光合成をするためには、樹全体、下枝の葉にも光が当たることが大切です。隣の樹と横に伸びた枝が触れ合う前に間伐します。密植園だと徒長気味の枝が増えたり、風通しが悪くなり病気の発生につながりますので、まずはせん定の前に間伐を行いましょう。●せん定落葉が終わったら冬期せん定の時期になりますが、時期が早すぎて樹液流動を行っているうちに開始すると、貯蔵養分を切り捨ててしまうことになります。反対にせん定時期が遅れても切り口から樹液が流出して、切り口の癒合が悪くなったり発芽が遅れますので、通常2月頃までが適期となります。ただしウメなどは自発休眠が12月に終わると、根が動き出しますので12月のうちにせん定を済ますのが樹にとっていいようです。またモモは、冬季せん定より9月中旬頃の秋せん定で、残した枝の充実や、切り口の癒合が確実なのでより良いようです。●せん定を行うにあたり(1)結果習性の確認①結果枝タイプ  今年伸びた枝の葉の付け根に花芽ができ、翌年そこに花を咲かせ着果するもので、モモ、ナシ、ウメ、リンゴ等があります。②結果母枝タイプ  今年伸びた枝の葉の付け根から翌年に伸びる枝に花を咲かせ着果するもので、ブドウ、カキ、クリ、イチジク、キウイフルーツなどがあります。 ※花芽とは、生長して花になり後に実となる芽のことです。生長して葉や枝になる芽は葉芽と呼びます。(モモ・ウメ)・花芽と葉芽が別々に形成・結果枝の先端は葉芽で、その下に葉芽や花芽が単芽、副芽で存在します。(カキ)・今年年発生し伸びた枝の先端とそれに続く数芽が花芽になります。・来春その先の数芽から発生した新梢の基部から2~5の蕾が着きます。・せん定の時、枝の半分を切るような切り方をすると、花芽がなくなり来年蕾を付ける新梢が発生しません。(イチジク)・春に発芽伸長する新梢の各葉腋に基部から先端に向かって順次花芽分化(着果)します。・頂芽が優勢となる性質があり、頂芽は腋芽に比べて大きく、発芽が一週間ほど早く、果実の熟期も一番早くなります。勢いの弱い頂芽は残しておく方が良いです。(キウイフルーツ)今年実を着けた芽から出る新梢には花芽を持ちません。結果母枝にする枝は、基芽から7~8先の芽まで残します。(2)樹を構成する枝①主 幹…地際の土台となっている幹部分②主 枝…2~3本③亜主枝…1主枝に2~3本④側 枝…主枝や亜主枝から発生し結果母枝や結果枝を発生。⑤側枝は3年をめどに更新。(3)せん定の順序①主枝、亜主枝、側枝の順に処理します。②徒長枝(発育枝)の処理  主枝背面や亜主枝の分岐点近く発生した強勢な枝は除去します。  ウメの徒長枝は、太枝の側面部に発生した枝は全部除去せず、そのまま残し、翌年短果枝を発生させます。③主枝、亜主枝、側枝の先端は一本にして切り返します。④側枝は亜主枝より強くしないよう整理しましょう。 亜主枝の背面から上向枝として伸び側枝が拡大して、亜主枝と競合している場合、亜主枝が健全であれば早めに間引くようにします。亜主枝が下垂ぎ落 葉 果 樹担当 土居 義隆(広果連)ナシマルカイガラムシ被害果今月の運勢 天秤座9/23~10/23【全体運】フットワークが軽くなり、チャレンジ精神が旺盛になる月。行動範囲を広げていけば、うれしい驚きに出合えそう【健康運】スポーツを始めて。気分転換にも効果的【幸運の食べ物】サバ

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