JAみはら12月号297
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9JAみはら 2017 DECEMBERみかんの収穫も早生は終盤を迎え、中生のみかんへと切り替わっていきます。引き続き、商品性の高い果実を出荷するために丁寧な収穫、家庭選別の徹底をおこないます。また、中晩柑類の収穫も開始します。忙しい日が続きますが、適期採収を心がけ、果実の取扱を丁寧に行い、貯蔵中や販売先等で腐敗果を出さない管理を徹底します。●温州みかん本年は、着色が早く秋季の多雨の影響により減酸が進んでおり、収穫期の天候次第では浮皮や腐敗果が多発するおそれがあります。販売先などで腐敗果を出さないようにするために収穫開始前の腐敗防止剤の散布、適期収穫、選別時の果実の取り扱いや、家庭選別を徹底し、腐敗果を出さない管理を心がけます。収穫および選別いしじ温州ヘタの色が緑色から黄緑色に変わる頃が食べごろとなり美味しくなります。ただし、クラッキング(ヘタ周辺のヒビ割れ)の発生があったら収穫を急いでください。収穫後は、果皮がしんなりするまで1週間程度、自然予措を行ないます。普通温州樹の中でも結果部位により熟度が異なるため分割での収穫が基本です。外成りの着色の良い果実から収穫します。ただし、浮皮や果皮障害が発生しそうな場合は収穫を早め、予借後に貯蔵管理します。収穫後の葉面散布樹勢回復・維持をはかるため、収穫後尿素200倍を7~10日間隔で2~3回程度散布します。特に、本年タイベックマルチ被覆園やフィガロン乳剤散布園、着果過多樹など樹勢低下している樹については積極的に散布します。●中晩柑類中晩柑類の収穫・貯蔵収 穫中晩柑類についても今月から本格的に収穫が始まります。品質内容を高めるために樹上で成熟させて収穫することが基本となります。気象情報に注意しながら、適期収穫を心がけてください。特に、はるみは果皮が弱いため、霜により果皮障害が発生しやすい品種です。収穫には充分に注意が必要となります。果実の仕分け収穫した後は、適正に貯蔵管理を行うために、果実の大きさ、着色の良い果実と悪い果実と仕分けてください。貯蔵管理適正な貯蔵管理は、果皮の紅を濃くし、品質を上げ価値の高い商品に仕上げます。品種によって貯蔵する温度や湿度が異なります。また各生産者で貯蔵庫の条件が違いますので、それを踏まえた上での管理となります。棚で貯蔵する場合は、果実2~3個重ねまでとします。コンテナ貯蔵の場合は、7分入りまでとし、貯蔵庫内の空気が循環するようにコンテナとコンテナの間隔は10~15㎝程度空け、コンテナと地面の間に枕木を置き通気性を良くします。適正入庫量は、1坪あたり800~1,000㎏とします。入庫する量が多すぎると、過湿や酸欠になりやすく、入庫する量が少なすぎると貯蔵庫内が乾燥しやすくなります。貯蔵庫が乾燥しすぎる場合は、通路に打ち水や濡れムシロを敷き湿度を保ちます。貯蔵庫の換気は、1日1回を基本に貯蔵庫の中と外の温度が近い時間帯に行います。貯蔵中は腐敗果の点検をこまめに行い、腐敗果の発生を最小限に抑えてください。腐敗防止剤の散布貯蔵中の腐敗を防ぐため収穫前には必ず腐敗防止剤を散布してください。ハダニ発生園は、ダニ剤も混用してください。防寒対策が必要な園地は、防寒前に散布しておきます。マデックの散布ヘタ落ち防止・後期落果防止を目的に、使用基準に従い、マデックEW3,000倍を散布します。越冬果実の防寒・防鳥対策しらぬひ、清見など樹上越冬する果実は防寒・防鳥対策が必要です。寒波が来ると一夜にして多大な被害を受けます。防寒方法は、三重袋、サンテ、サニーセブンなどをそれぞれの園地条件、労力に合わせて行います。防寒方法①外成り果は三重袋、内成り果はサンテ掛けとする。②樹全体をサニーセブンで被覆し、外成り果はスレ傷防止に袋掛けまたはサンテ掛けとする。防鳥対策では、防鳥ネットや釣り糸を張ります。●温州みかん・中晩柑類共通管理越冬病害虫防除カイガラムシ類は幼虫や成虫が樹の幹や枝の割れ目や隙間、葉と葉の重なった部分で越冬し、ハダニは卵・幼虫・成虫が越冬します。これらの害虫は冬季に防除し、発生密度を低下させることで、翌年の発生を抑えることができます。本年は、温州みかんを中心に一部の園地でナシマルカイガラムシの発生がみられました。発生園については、収柑 橘担当 髙本 大輔(広果連)ヘタ黄緑色ヘタ緑色クラッキング(ヘタ周辺のヒビ割れ)発生がみられたら、収穫を早めましょう。【全体運】ちょっとしたことでイライラしやすい傾向あり。笑顔を忘れずに。ストレス解消には、1人の時間を満喫して【健康運】まめに動くと好変化が。散歩もお勧め【幸運の食べ物】レンコン今月の運勢 乙女座8/23~9/22営農コーナーAgriculture Information12月

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