JAみはら2月号299
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6JAみはら 2018 FEBRUARY農作物を栽培するうえで基本になるのが土づくりです。良い土とは、○適当な水分があること○充分な酸素があること○適当なすきまがあること○豊富な有機物があること○バランスのよい肥料分があること があげられます。柑橘類においても高品質な果実生産をするためには、生産の基盤となる土づくりが重要となります。根が張りやすい良い土をめざし、冬季にしっかりと土づくりをおこない、高品質な果実生産につなげます。また、土づくりを行ううえで、夏季に実施している土壌診断を活用しましょう。●温州みかん・中晩柑類共通管理土づくり先月に引き続き、土づくりを実施します。柑橘類は、土壌の環境が悪くても、樹体にすぐには影響が出にくく、なかなか把握しにくいのが現状です。そのため、土づくりがおろそかにな りがちです。有機物の投入、石灰質資材の施用、中耕の実施を徹底しましょう。有機物の施用堆肥などの有機物の施用は、微量要素を含めた養分の供給や土壌の通気性や排水性など物理性の改善をはかる資材として重要となります。1樹1袋を目安に施用してください。また、堆肥を投入するにあたり、未熟なものは入れないように注意しましょう。  未熟な堆肥の見分け方○悪臭のするもの○握って水分が多くでるもの○葉や木などの原形がもとの色のまま多く残っているもの※未熟な堆肥をいれると生育障害や生育不良の原因となることがあります。石灰質資材の施用柑橘園の土壌は降雨や施肥により徐々に酸性化します。酸性化が進行すると根の伸長が低下して養分吸収のバランスが崩れます。毎年10a当り100㎏の石灰質資材を施用してください。※土壌のpH(ペーハー)とは土壌の酸度の目安で、7を中性とし、それ以下を酸性、それ以上をアルカリ性とします。石灰質資材を施用することにより、アルカリ性となります。柑橘類の適正値としては、pH5・5~6・5が良いとされています。土壌が酸性にも、アルカリ性にも傾きすぎると作物に障害が発生する恐れがあります。中耕の実施表層に施用した石灰成分は降雨により流亡しやすく、土壌の下部まで移行しにくいため、施用後に中耕をおこないます。また、土壌中に酸素を補給し、保水性を高める効果もあります。密植園の間伐樹が大きくなって密植になると日照不足になり、果実品質の低下を招きます。また、防除時も薬剤がかかりにくく病害虫の発生原因となり、採収、摘果、施肥などすべての作業で効率が悪くなってしまいます。樹間を直立して歩くことができず、頭を屈めるなどしているような園地では、間伐で適正な樹間距離を取り、作業性の向上と高品質果実生産を目指します。●せん定温州みかん温州みかん園では、樹や園地によって着果のバラつきがみられています。昨年の着果量に応じてせん定を進めます。《着果が多いと予想される園地》春芽の発生を促すため、予備枝をとります。《着花が少ないと予想される園地》着花を確認してから軽いせん定に留めます。中晩柑類厳冬期が過ぎたら、暖かい園地からせん定を開始してください。大玉生産のためには、着花量を抑え、春芽の発生を促すことが重要です。混み合っている枝は間引き、長く伸びすぎた側枝の切り返し、枝先の整理を行い樹冠内部まで光を当て新梢の発生を促します。苗木の植えつけの準備苗木を植えつける1か月前に、植え穴の準備をしておきます。植え穴に、堆肥や石灰質資材を土と混和させておきます。●中晩柑類中晩柑類の貯蔵管理商品ロスを防止するため、貯蔵庫の換気、腐敗果の点検をこまめにおこないます。なお、換気は、外気温が貯蔵庫温度に近い時間帯におこないます。しらぬひ(デコポン)の収穫採収時は、果実を傷めないように丁寧に取り扱います。特に、果梗部(デ柑 橘担当 髙本 大輔(広果連)植え穴の目安今月の運勢 双子座5/21~6/21【全体運】行動力が高まる兆し。以前からやってみたかったことに挑戦を。攻めの気持ちで動けば、手応えを得られるはず【健康運】スキンケアを丁寧に。肌も心も潤いそう【幸運の食べ物】カラシナ営農コーナーAgriculture Information2月

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