JAみはら6月号303
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担当髙本 大輔(広果連)柑 橘6月は梅雨入りとなり、降雨の日が多くなり、おもったように作業が進みません。防除や施肥など、天気予報をみながら計画的に進めます。柑橘類は、落弁期から生理落果の時期に入ります。生理落果は、果実や新梢などの養分競合で起こり、高温や曇天が続くと助長されます。品種によっても、生理落果の多少があります。生理落果後の着果状況を確認し、摘果を進めます。●共通管理①病害虫防除・黒点病本年は、寒波被害で枯枝の発生が多くみられます。黒点病は枯枝が感染源となり降雨によって果実へ感染します。黒点病対策を徹底し、被害果の発生軽減をはかります。また、防除が遅れないように、天候に注意しながら防除を徹底しましょう。なお、黒点病防除剤散布後200~250㎜の降雨があると再散布が必要となります。・ミカンハダニハダニの密度を下げるために、防除します。薬剤のかけムラがないように葉裏まで丁寧に散布します。・カイガラムシ類近年増加傾向にありますので防除を徹底しましょう。防除の際は、薬剤が内部まで十分かかるように丁寧に散布します。②夏肥の施用夏肥の施用目的は、樹勢の維持、新梢の充実、幼果の肥大につながる大切な肥料です。施肥時期は5月下旬からとなっています。まだ、施用していない園は、基準量を確認し施用しましょう。③苗木の管理先月に引き続き芽かぎや摘心を実施し、樹冠拡大をはかりましょう。また、適宜アブラムシやアゲハ、ミカンハモグリガの防除を行ないましょう。あわせて窒素系液肥を混用し生育促進をはかります。④柑橘類の薬剤による摘果について柑橘類の摘果を実施する際、薬剤を利用した摘果もあります。使用する際は、登録内容や散布時期、気象状況などを確認して使用します。●温州みかん①生産安定対策【着果の多い樹(豊作樹)について】・夏肥の施用肥料の吸収率が高い時期になります。着花過多の樹は、夏肥を施用し、樹勢強化を図ります。・樹冠上部1/3全摘果着果量が多い場合は、隔年結果是正を目的に、樹冠上部1/3全摘果を実施します。摘果の方法は、6月上旬から7月上旬ごろの早期に、樹冠上部1/3以上の果実を全て落とすことで、夏芽を発生させ、翌年の結果母枝を確保します。仕上げ摘果は、9月以降に2S以下と2L以上になる果実を摘果します。【着果の少ない樹(不作樹)について】・かぶさり枝の除去花と芽の養分競合を防ぐため、着果している周辺の芽を除去します。果梗枝から多数発芽している場合は、基部からせん除します。②かん水いしじ温州では、特に開花後から幼果期に土壌が乾燥すると生理落果が助長されます。梅雨入りが遅れるなど降雨がない場合はかん水を行ないましょう。●中晩柑類①荒もぎ摘果生理落果の終わる6月下旬ごろから開始します。小玉果や直花果、内なり果、傷果、奇形果などを中心に落とします。②しらぬひ・はるみの摘果しらぬひ・はるみでは、樹勢維持、減酸促進を目的に早期摘果を実施します。しらぬひは、主枝の先端を摘果し、残りの果実は、100葉に1果になるよう摘果します。摘果する果実は、扁平果や奇形果、直花果を中心に摘果し、5枚以上の有葉果を残します。はるみも同様に、7月中旬ごろまでを目安に、樹冠の上部1/3を全摘果し、残りの果実は80葉に1果になるように摘果します。はるみは、他の品種に比べ隔年結果しやすく生理落果も少ない品種のため、着果量が多い場合は、早期に開始し主枝別や接ぎ穂別など大きい単位の枝別摘果を実施し、収量確保につとめましょう。摘果サイザーなどを利用して、基準を確認しながら摘果をすすめます。梅雨入り梅雨明け平成29年6月20日7月13日平成28年6月4日7月18日平成27年6月2日7月24日平成26年6月2日7月20日平成25年5月27日7月8日平  年6月7日7月21日中国地方の年次別梅雨入り・明け日温州みかんに寄生したナシマルカイガラムシ…昨年発生が目立った園地では防除を徹底し、発生密度を低下させましょう。樹冠上部摘果実施後の樹レモンの黒点病被害果アゲハの幼虫…発生した新芽を食害します。摘果サイザー【全体運】プライベートの充実に意識を向けるとグッド。やるべき作業を早めに片付けて、好きなことや趣味に打ち込んで【健康運】小まめなストレス解消を。笑顔に効果大【幸運の食べ物】スズキ今月の運勢 牡牛座4/20~5/205JAみはら 2018.6

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