JAみはら10月号307
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10月担当大美 寛水 稲●良質米の生産は土づくりから「稲は土で作れ」といわれるように、稲作にとって地力はなくてはならないものです。水稲の収量は地力に依存する割合が60%前後と大きく、中でも土壌有機物の割合が大きくなっています。地力を高め、天候に左右されない健康な稲をつくるためにも、土づくり肥料や有機物を施用し、計画的な土づくりに取り組みましょう。※地力とは肥料養分を蓄える力+肥料養分を徐々に供給する力●こんな土は赤信号!!①作土が浅く、土が硬くなっている。②排水・透水性が悪い。③毎年収量が上がらない。収量が変動しやすい。④秋落ちを起こしやすい。⑤ごま葉枯れ病等の病害を起こしやすい。●土づくり対策【荒起こし】稲わらなどの分解には、酸素、温度、水分が必要です。(分解する土壌微生物は15℃以上の地温で活発になります。)荒起こしは、土壌を乾燥させ、鋤き込まれた稲わらなどの腐熟促進を図るために重要で、収穫後の気温が温かいうちに行う方が効率的です。また、水はけの悪いほ場では、荒起こしが遅くなると気温が低くなり、少量の水でも土壌や稲わらが乾きにくくなるため、腐熟が遅れ、翌春、田植え後の初期生育阻害の原因にもつながります。排水を心掛けて、排水溝(溝など)の整備も併せて行いましょう。【有機物を施用しよう】有機物が不足してくると、土が硬くなって、容易に耕運できなくなります。有機物は、土壌の微生物を増やし、土壌を団粒化させる等、良い土壌をつくる大事な要素です。土づくり肥料と併せて稲わらなどをしっかり腐熟させ、有機物として最大限に利用することによって、地力が回復し、保肥力も強くなります。【土づくり肥料について】土づくり肥料は、健全な稲をつくるために必要な微量要素で構成されており、酸性土壌を中和するアルカリ性資材となっています。中性に近づけることで腐熟を促進させる効果も期待出来ます。成分の特徴と効果を知っておきましょう。けい酸…茎葉を丈夫にし、根の活性を高めます。いもち病やごま葉枯れ病の抵抗性が強くなります。鉄分…土壌のガスや酸素欠乏による障害から根を守ります。成育停滞や秋落ち田の改善効果があります。石灰…根の発達に重要であり、土壌の酸性を中和するとともに、植物体内で生じた有機酸を中和し、健全な生育に役立ちます。苦土(マグネシウム)…葉緑素を構成し、登熟歩合の向上に効果があります。マンガン…秋落ちを防ぐ効果があり、ごま葉枯れ病の軽減に役立ちます。窒素…「石灰窒素」や「けいふん」が主な資材で、窒素分は有機物の腐熟を早める効果があります。ただし、多量に入れ過ぎると春まで窒素成分が残りやすいので早めに鋤き込みましょう。特にけい酸と鉄は、水稲を栽培するうえでとても重要になりますので、不足しないように土づくり肥料で、補給しましょう。季節予報広島地方気象台季節予報より10月 天気は数日の周期で変わり、平年と同様に晴れの日が多いでしょう。気温は、平年並または高い確率ともに40%です。11月 山陰では、平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。山陽では、平年に比べ晴れの日が少ないでしょう。気温は、平年並または高い確率ともに40%です。降水量は、平年並または多い確率ともに40%です。担当石川 祐介(広果連)柑 橘●温州みかん・中晩柑類共通【摘 果】適正葉果比(25~30枚に1果)になるまで、小玉果、傷果、日焼け果、天成り果(果梗枝の太い上向きの大玉果)などを中心に摘果を行います。中晩柑についても、小玉果、日焼け果、傷果等を摘果し、品質を揃えます。【秋肥の施用】秋肥は、樹勢回復と耐寒性の強化、翌年の貯蔵養分蓄積のため重要な肥料です。貯蔵養分を蓄積させることで翌年の充実した春芽の確保、花芽の発達が得られます。施肥時期が遅れると、地温が低下し根の活動が緩慢となり、樹体への吸収が悪くなります。施肥は遅れないようにしましょう。土壌診断がお勧めです!!JA三原では、土壌診断を行っています。「JA三原土づくり支援対策」に基づき、基本項目につき、今年度も無料で行っております。診断の申込み等は各営農センター・購買窓口までお問い合わせください。日焼け果【全体運】勢いがつき過ぎて空回りするなど、バランスを崩しがち。時々一歩引いて、自分の行動を冷静に見詰め直して【健康運】ストレッチなどで血行を良くすれば安泰【幸運の食べ物】ニンジン今月の運勢 牡羊座3/21~4/194JAみはら 2018.10

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