JAみはら6月号315
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担当石川 祐介(広果連)柑 橘今月は梅雨に入り、降雨のため、作業が進みません。園地の状況を確認して、摘果等の作業が適期に行えるよう意識して進めましょう。また近年は極端な気象環境になる場合が多いため、柑橘の樹だけではなく、皆さんの体調の管理にも気を付けてください。◎熱中症予防や体調管理のため「空調服」などの資材を活用しましょう。●共通管理【病害虫防除】・黒点病昨年は7月豪雨の影響により黒点病が多発しました。黒点病は、枯枝が感染源となり降雨によって果実へ感染します。防除が遅れないように、天候に注意しながら防除をしましょう。なお、黒点病防除剤散布後200~250㎜の降雨があると再散布が必要となります。・ミカンハダニハダニの密度を下げるために、防除します。薬剤のかけムラがないように葉裏まで丁寧に散布します。・カイガラムシ類近年、被害が多発しています。防除の際は、薬剤が内部まで十分かかるように丁寧に散布します【夏肥の施用】夏肥の施用目的は、樹勢の維持、新梢の充実、幼果の肥大につながる大切な肥料です。施肥時期は5月下旬からとなっています。まだ、施用していない園は、基準量を確認し施用しましょう。【苗木の管理】芽かぎや摘心を実施しましょう。また、アブラムシやアゲハ、ミカンハモグリガの防除を実施します。あわせて窒素系液肥を混用し生育促進させます。【柑橘類の薬剤による摘果について】柑橘類の摘果を実施する際、薬剤を利用した摘果もあります。使用する際は、登録内容や散布時期、気象状況などを確認して使用します。●温州みかん【隔年結果是正対策】本年着果の多い樹については、次の対策を実施し、翌年の生産量確保につとめましょう。・夏肥の施用肥料の吸収率が高い時期になります。夏肥の施用により樹勢の強化が図られ、光合成日照不足による生理落果を防ぐため果実が着いていない新梢を枝ごと除去します。・樹冠上部1/3全摘果着果量が多い場合は、隔年結果是正を目的に、樹冠上部1/3全摘果を実施します。摘果の方法は、6月上旬から7月上旬頃の早期に、樹冠上部1/3以上の果実を全て落とすことで、夏芽を発生させ、翌年の結果母枝を確保します。仕上げ摘果は、9月以降に2S以下と2L以上になる果実を摘果します。【かん水】いしじ温州では、特に開花後から幼果期に土壌が乾燥すると生理落果が助長されます。梅雨入りが遅れるなど降雨がない場合はかん水を行いましょう。●中晩柑類【荒もぎ摘果】生理落果の終わる6月下旬頃から開始します。小玉果や直花果、内なり果、傷果、奇形果などを中心に落とします。【しらぬひ・はるみの摘果】しらぬひ・はるみでは、樹勢維持、減酸促進を目的に早期摘果を実施します。しらぬひは、主枝の先端を摘果し、残りの果実は、100葉に1果になるよう摘果します。摘果する果実は、扁平果や奇形果、直花果を中心に摘果し、5枚以上の有葉果を残します。はるみも同様に、7月中旬頃までを目安に、樹冠の上部1/3を全摘果し、残りの果実は80葉に1果になるように摘果します。はるみは、他の品種に比べ隔年結果しやすいため、主枝別や接ぎ穂別など大きい単位の枝別摘果を実施し、収量確保につとめましょう。中晩柑類の品種別摘果基準品  種残す果実落とす果実葉果比ネーブル5~6枚の総状有葉果の2番果 直花果扁平果へそ大果80~100八  朔甘  夏5~8枚の単生有葉果直花果裾なり80~100しらぬひ5枚以上の単生有葉果へそ大果、扁平果、奇形果100はるみ直花果、内なり果、傷果80清  見直花果、内なり果80~100はるか内なり果、裾なり、天なり80~100年次別梅雨入り・明け日梅雨入り梅雨明け平成30年6月5日7月9日平成29年6月20日7月13日平成28年6月4日7月18日平成27年6月2日7月24日平成26年6月2日7月20日平成25年5月27日7月8日平成24年6月8日7月17日平年6月7日7月21日※「空調服」についてはお近くの営農センターにお尋ねください。レモン黒点病被害果(昨年7月豪雨後発生)ヤノネカイガラムシ寄生果実樹冠上部摘果実施後の樹夏秋枝発生させます【全体運】のんびり構え過ぎてしまう傾向がチラリ。必要な仕事は後に回さず、早めに済ませて。気晴らしには芸術鑑賞を【健康運】ウオーキング吉。好影響が期待できそう【幸運の食べ物】インゲン今月の運勢 牡牛座4/20~5/205JAみはら 2019.6

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