JAみはら9月号318
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担当石川 祐介(広果連)柑 橘温州みかんは高品質果実生産のため、仕上げ摘果に取り組みましょう。中晩柑は大玉生産に向けて、管理作業に努めます。また秋雨や台風の襲来に備え、施設の対策や園地の排水管理、防風ネットなど確認しておきましょう。●温州みかん【表年対策】露地園地の仕上げ摘果仕上げ摘果では、規格外の小玉果や傷果を摘果し、果皮が滑らかでおいしそうな果実を残します。成らせ過ぎると、糖度が十分上がらず、翌年の着花が極端に減少し、隔年結果の原因となります。なお、収穫開始する1カ月前までに仕上げ摘果を終わらせましょう。マルチ被覆園の管理透湿性マルチ(タイベックなど)を被覆することで、着色促進・増糖をはかることができます。効果を上げるため、周りから余分な水がマルチ被覆下に侵入しないようにしましょう。着果が少ない樹(不作樹)の摘果本年着果が少ない不作樹では、結果量によって仕上げ摘果・樹上選果で調整します。カルシウム・リン酸資材の散布浮皮軽減と食味向上を目的に、カルビタpを散布します。散布時期は、8月下旬、9月中旬、10月上旬ごろを目安に3回実施します。【病害虫防除】腐敗防止剤の散布極早生の収穫時期は気温が高く、天候次第では腐敗果の発生しやすい時期となります。収穫出荷が始まる極早生温州は、収穫後の腐敗果の発生をおさえるために、収穫開始7日前までに、ベフトップジンフロアブル剤1,500倍(収穫7日前まで3回以内)を散布します。防除後は、栽培管理履歴書に記帳し、出荷開始前までに提出します。アザミウマ類アザミウマ類に温州みかんの着色期に加害されると、加害された部分は最初白っぽく、のちには褐色に変化し、さらにひどい場合は腐敗します(写真1)。着色時期の早い極早生温州や早生温州に被害をあたえます。その中でも、特に着色が早い園地では、集中して被害を受けることが多いので注意してください。また、隙間を好む性質があり果実と果実、果実と葉が重なった部分で加害が多発します。防除薬剤は、コテツフロアブル…6,000倍(収穫前日まで2回以内)、またはスピノエースフロアブル…6,000倍(収穫7日前まで2回以内)などで防除します。アザミウマ類は、クズやセイタカアワダチソウなどで増殖します。園地の周辺に群落があると発生密度が高まり被害が多発しますので取り除くようにします。●中晩柑類【摘 果】先月に引き続き、内裾成りの果実、小玉果や傷果、奇形果を中心に摘果します。【中晩柑類の初秋肥施用】樹勢維持、果実肥大の促進を目的に9月上中旬に初秋肥を施用します。また、緩効性肥料の「フルーツBB元気200」を9月上中旬に施用すると、11月の秋肥を施用しなくてすむため、施肥回数の省力化が図れます。【カルシウム剤の散布】中晩柑類の果皮強化を目的に、カルビタを8月下旬、9月中旬、10月上旬の3回散布します。【病害虫防除】炭そ病昨年のように秋季に降雨が多いと、枯れ枝が感染源となり、八朔や甘夏などを中心に、収穫期から貯蔵中に炭そ病(サビ果)が発生しやすくなります。薬剤散布と枯れ枝の除去により感染を防ぎます。かいよう病かいよう病に罹病しやすいネーブルやレモン等の品種は、台風襲来前に、コサイド3000を2,000倍とクレフノン200倍を混用散布します。また、防除と合わせて罹病した枝・葉・果実は除去します。●温州みかん・中晩柑類共通【かん水】温州みかん降雨がない場合、着色遅れや酸高の懸念があります。果実が軟化するころから、かん水を行います。10日間隔で5㎜程度のかん水を実施します。中晩柑類果実肥大を促すため、先月に引き続き降雨がない場合はかん水を実施します。土壌が乾燥する前に、7~10日間隔で20~30㎜程度のかん水を実施します。アザミウマ類の被害果(着色期)炭そ病(流れヤケ)被害果【全体運】旅行や飲み会に出掛けると自分の新たな可能性に気付けるかも。努力の成果が出やすく、頑張ってみる価値あり【健康運】元気に過ごせそう。夏を満喫できるはず【幸運の食べ物】カツオ今月の運勢 牡牛座4/20~5/205JAみはら 2019.9

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