JAみはら10月号319
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が弱っていると早期落葉の要因になり、反対にチッソが効くと遅くまで緑の残った葉で落葉しません。いずれも花芽の充実が不十分となり、来年の作柄に影響します。●改 植品質の悪い樹や収量の上がらない老木などは改植をすすめます。モモやイチジクを改植する場合は、連作障害(いや地現象)が起こります。新しい場所に植えるか、どうしても元あった場所に植える場合は、古株の根をとり、できるだけ新しい土を植え穴に入れてください。【植付けの準備】11月、12月は落葉果樹苗木の植付け時期です。(いちじくは3月ころ)そのため、1カ月前には植穴の準備をします。●土づくり安定的に高品質果実を生産するためには、樹が細根を多く発生し、養水分を安定的に吸収できるような土壌環境にすることが大切です。【土壌改良】土壌が酸性になると根の肥料吸収力が低下します。酸性土壌は石灰分で中和します。石灰資材を撒き、その後土壌と混和します。混和せず、そのままにしておくと石灰資材が空気や水に触れ、硬くなりセメントのように固まってしまいます。【有機物の投入】土壌中の有機物は、微生物の働きによって10a当たり年間約1tも分解されています。有機物が少なくなると、土の保水性や通気性、保肥力が弱くなり、気象変動、施肥量の変化、土壌水分量などに対して敏感に反応してしまい、生育のバランスが崩れやすくなります。基準量は10a当り1tですが、近年の異常気象に対応した強い土壌を作るために、良く完熟した堆肥を2t以上投入しましょう。未熟な堆肥の投入は、白紋羽病の発生要因となりますので注意します。●密植園の間伐密植で樹が込み合っていると、作業性が悪く、品質の低下や病害虫の発生を助長するなどの弊害がでます。密植園は間伐を実施しましょう。●元肥の施用品目ごとの施用時期・量は表1の通りです。来年の生育や開花・結実に影響する基本の肥料です。施肥基準(成木1本あたり)を参考にして、施用してください。●ブドウ【ブドウトラカミキリの防除】通常の落葉が始まる頃にモスピラン顆粒水溶剤2000倍を散布します。●イチジク【収穫時の注意】10月に入ると気温の低下とともに、小玉果、着色不良果、食味不良果が多くなります。食味不足と感じたら、早めに収穫を切り上げます。樹上に残った果実は、病害虫の発生源となりますので、全てもぎ取り園外へ持ち出しましょう。【株枯病対策】新梢の充実が悪く、葉の黄変や早期落葉が見られた樹では、株枯病に罹病している可能性があります。株枯病菌は、アイノキクイムシが媒介し、いったん土壌に入ると、根絶は難しくなります。株枯の症状や、アイノキクイムシの侵入痕が認められたら、直ちに伐採して、土壌に株枯病菌が侵入しないようにしましょう。●カ キ【収 穫】カキは、着色しながらでも肥大します。カキはヘタが大切です。幼果の時ヘタがないと大きくなりません。収穫時に「ヘタすき」という障害果ができることがありますが、これは果実の生育がヘタの大きさ以上に進んだ場合に起こります。収穫時期の目安は、「富有」では、果実全体で判断し、「西条」はヘタ部と果頂部で判断します。カキは、緑色から黄表1 施肥(元肥)と土づくり*施肥量等は成木1樹当りの量品  種成木10a当り植付け本数(目安)施肥(広島フルーツ元気866)堆  肥マリンカル(苦土石灰)ニューエコマグ時 期施肥量時 期施肥量時 期施肥量時 期施肥量モ  モ25本10/上~中3.0kg10~11月40kg以上10~11月4.0kgカ キ(富  有)25本10/下3.5kg40kg以上4.0kgカ キ(西  条)20本10/中4.0kg50kg以上5.0kgイチジク27本10/下3.5kg35kg以上4.0kg客土(マサ土を2~3cm)ブドウ(ピオーネ)長梢12本10/上~中5.0kg80kg以上8.5kg10月3.0kg短梢27本2.4kg40kg以上4.0kg1.4kgブドウ(デラウェア)長梢12本10.0kg80kg以上8.5kg3.0kgブドウ(キャンベル)長梢15本8.0kg65kg以上7.0kg1.0kgブドウ(ニューベリーA)短梢30本4.0kg35kg以上3.5kg0.7kg堆肥は10a当り1トン以上施肥を目標に設定。注)マリンカル(苦土石灰)は他の肥料の施肥7~10日前に施し、土壌とよく混和する。根に寄生した白紋羽病菌。寄生すると根が腐り、樹勢低下の原因や、ひどい場合は枯死に至ります。【全体運】活躍の場が広がります。やってみたいことをアピールすると、希望がかないやすいでしょう。投稿や応募にツキ【健康運】スポーツの秋を満喫。快活に過ごせそう【幸運の食べ物】伊勢エビ今月の運勢 双子座5/21~6/216JAみはら 2019.10

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