JAみはら4月号325
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担当大美 寛水 稲今年も水稲の種まきの時期となりました。適切な育苗管理により環境変化に強い健全な苗を育て、良質な米づくりを行いましょう。●種籾の準備慣行栽培(1㎡あたり18~20株植え)では、10aあたり乾籾で約4㎏用意します。品質や収量の維持、種子伝染性病害(いもち病やばか苗病など)を防ぐため、新しい種子を購入しましょう。また、JA三原では、「JA米」への取り組みを行っています。この「JA米」では、種子更新が必須条件となっています。その他の要件もありますが、ご理解のうえ、引き続き取組みをお願いします。●塩水選と種子消毒塩水選では、未熟な籾や病害虫に侵された籾を取り除き、健全な種籾だけを選ぶ作業です。うるちともちで、塩水選を行う濃度(比重)が違いますので、ご注意ください。また、塩水選後は種籾に付いた塩分を十分な水で洗い落としましょう。種子消毒は、スミチオン乳剤が1000倍とテクリードCフロアブルが200倍となるように希釈薬液を用意し、24時間つけておきます。テクリードCフロアブルは使用直前に容器をよく振っておきましょう。籾浸しネットを使用する場合は、詰め過ぎに注意し、薬液中で上下に揺すって薬液を行き渡らせます。籾間の気泡が無くなるまでが目安です。また、薬液は10℃以上となるようにし、十分な量を用意しましょう。消毒後は、水洗いせず12時間以上陰干しを行い、種籾に薬剤を固着させます。●浸種(水がし)発芽には、籾種に十分吸水させることと、適度の温度が必要となります。最初の2日間は水を換えないようにし、その後は1日1回ゆっくりと水を換えます。吸水と水温は、密接な関係があり、積算温度100℃でほぼ25%の水分(発芽に必要な籾水分)が確保できます。水温が12℃で約10日間、15℃で約7日間必要となります。また、20℃以上の水温になると発芽がバラつくこともあるので、作業を行う場所を考慮してください。水量は、種籾の2倍以上の量で行いましょう。全ての籾がアメ色になったら、催芽を行います。育苗器等を利用して1㎜程度に揃うようにしましょう。芽を出し過ぎてしまうと均一な種まきが難しくなるので注意しましょう。30℃で24時間が目安です。●床土の準備人工培土は、1袋あたり床土だけで5~6箱、覆土だけで20箱できます。肥料は配合されています(覆土専用は除く)ので、そのまま使用してください。加熱殺菌の処理はされていますが、苗立枯病の予防は必要となります。育苗における発芽不良の要因は、酸欠や過湿が原因の一つとなりますので、良質土を使用しましょう。●播種(種まき)箱に床土を入れ、水がしみ通るまで十分にかん水します。水が引いたら、稚苗で催芽籾150~180gを均等になるようにまきます。まき量が多いと、籾の浮き上がりや苗いもち病等の発生要因となりますので、注意しましょう。播種後は、苗立枯病とムレ苗の予防にナエファインフロアブルを1000倍で希釈し、1箱あたり0・5ℓをジョロ等で散布しましょう。【ナエファインフロアブル】今までタチガレエースM液剤+ダコレート水和剤の2剤混用から1剤施用となり、作業効率が良くなりました。幅広い苗立枯病(ピシウム菌、フザリウム菌、リゾープス菌)に効果があり、ムレ苗の防止や根の生育促進効果もあります。【苗立枯病】覆土は5㎜程度(種籾が隠れる程度)とします。出芽をさせるために育苗器を利用する場合は、設定温度28~30℃で2日間、平床の場合は、トンネル内の温度が30℃前後で4~6日間を目安に管理しましょう。平床の場合は、根がおりないように有孔ポリを敷き、その上に育苗箱を並べ、黒マルチまたはラブシートを育苗箱にベタ掛けします。保温シートをトンネル状にし、その上にブルーシート等で被覆します。芽が出揃ってきて、育苗箱にベタ掛けした資材が持ち上がってきたら取り除きます。床土が乾いてない限りかん水は控えましょう。極端な高温や低温は、出芽が悪くなり不揃いになるので注意しましょう。●緑化・硬化期緑化期では、温度管理に気を付けて、緑化初期は強い光にあてないようにして、徐々に光に慣らしていきましょう。目安は5~7日間です。4月ばか苗病吸水した籾苗いもち病イネシンガレセンチュウ 「恋の予感」は、芽が出やすいので、こまめに観察しましょう。【全体運】好調運です。順序立てて物事を進めると困難と思っていたことも解決へ。満足のいく結果を得られるでしょう【健康運】友人とスポーツを楽しむのに最適です【幸運の食べ物】アシタバ今月の運勢 牡羊座3/21~4/194JAみはら 2020.4

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