JAみはら5月号326
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【苗木の管理】植え付けた1年生の苗木は、1腋芽1本に芽かきし、主枝候補枝を3~5本確保します。株元近くから発生した徒長的な枝を放置すると、その枝から上の発育が悪くなり、主幹、主枝の構成が難しくなるので早めに切除します。なお、主枝候補枝は6~8枚で摘心して、夏枝の発生を促します。また、定期的にかん水や葉面散布を実施し、生育を促します。気温の上昇とともに生育は進み、ケムシやアブラムシ類、うどんこ病など病害虫の発生についても増加してきます。生育や園地の状況を確認し、病害虫の発生に注意しながら今後の管理を進めてください。●果樹の生理落果について5~6月にかけて多くの品目で生理落果という現象が起こります。生理落果は植物本来の性質で、自然に果実が落果することをいいますが、その多少については気象や樹体状況によって左右されます。開花直後に起こる生理落果は前年結果過多や早期落葉等で花器が不完全で、受精能力がないことから起こります。次に満開後20日頃の場合は、不受精が原因です。開花期の天候が、雨や低温で花粉を媒介する昆虫の発生が少なく花粉の発芽がないと発生します。また、開花期の気温、特に夜間温度が高いと生理落果が多くなります。●ブドウ【新梢の管理】展葉9枚頃を目安に、新梢の誘引を行い、展葉12枚を目安に摘心を行ってください。この誘引、摘心によって枝の伸長が抑制され、花穂に養分を集中させ、充実した花を咲かせます。【花穂の整理】花穂の整理は、樹勢に合わせて行ってください。樹勢が中庸な場合には1新梢1果房とし、強い場合には1新梢2果房として枝の強さを調整します。この時期の房数は、最終着房数の2割程度多く残します。【種なし処理(1回目ジベ処理)】品種により、処理濃度、処理適期が異なります。ジベレリンが十分に吸収されるには、処理後、湿度80%以上で、8時間以上経過する必要がありますので、湿度の下がりにくい夕方に処理を行ってください。また、乾燥している場合は、処理前にかん水を行って圃場の湿度を高めてください。なお、品種ごとのジベレリン処理時期については、最寄りの営農センターにてご確認ください。●イチジク【芽かき】イチジクは、葉が大きく、新梢の伸長も旺盛で、油断するとすぐに込み合い、懐枝の受光が悪くなってしまいます。混み合った部分の立ち芽を中心に芽かきしてください。また、表を参考に我が園地のイチジクの樹勢をみながら芽かきの程度や時期を調整しましょう。【捻枝・誘引】樹勢の強い若木などでは、枝が立ち気味となるため、栄養生長型となり、熟期が遅れます。また、枝が立つと、懐に光が入りにくく、果実の着色も悪くなります。熟期を早め、樹形を整えるためにも、捻枝・誘引を行ってください。捻枝は、伸びた新梢の基部から2~3節の部分を持って捻ります。誘引は、マイカー線等を用いて行ってください。【かん水】土壌の乾燥は、生育不良の原因となりますので、降雨がなく乾燥が続くようであればかん水を行ってください。【そうか病防除】発芽期~梅雨時期にかけて降雨が多いと感染が助長され、被害が大きくなります。また、葉、枝、果実の幼若な組織を侵すことから、初期の防除が重要となります。●モ モ【摘 果】予備摘果は、満開後20日頃から開始します。仕上げ摘果は、双胚果や変形果などが判別しやすい満開後40日頃から行います。ただし核割れや生理落果の多い品種(清水白桃等)では、満開後75日頃に実施します。●カ キ【摘 蕾】この時期の発育は貯蔵養分が主になるので摘果ではなく摘蕾が基本となります。時期は開花の15~10日前に行いま担当髙本 大輔(広果連)落葉果樹表樹勢樹 相芽かきの程度と回数強 い葉が大きく、新梢の伸びが旺盛2~3回にわけて徐々に減らす適 正ちょうど良い1~2回で目標の新梢数にする弱 い葉が小さく、新梢の伸びが悪い早めに行い1~2回で終わらせる※一度に終わらせるのではなく、順次芽かきを行うようにし樹の反発を防ぎましょう。棚に誘引しにくい新梢は捻枝をしましょう。【全体運】問題は解決に向かい、気分も上向きに。作業はきめ細かく丁寧に進めましょう。うれしい結果が待っています【健康運】体力増進のチャンス。本格レッスンも◎【幸運の食べ物】ソラマメ今月の運勢 蟹座6/22~7/225JAみはら 2020.5

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