JAみはら6月号327
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担当時安鴻二郎水 稲●活着後の水管理と赤枯れ症対策苗が成長しやすい環境をつくるためには、浅水管理と間断かんがい(水があったりなかったり)が大きなポイントになります。稲の分げつ促進には、20℃以上の水温が必要です。水温が低いと、りん酸や加里等の栄養分の吸収が悪くなるうえ、有効な茎が確保しにくくなります。また、深水での湛水状態が常時続いたままでは、水温が上昇しにくく、土壌中で発生したガスが空気中に放出されないため、根の働きが悪くなります。こうした状態が続くと葉先が枯れてくる赤枯れ症状等も発生しますので、間断かんがいを徹底しましょう。土壌中のガスは、荒起こしが遅く、未分解のワラや雑草が鋤きこまれた場合や、未熟な堆きゅう肥を使用した場合に気温の上昇とともに発生します。間断かんがいを行うことで、ガスを空気中に放出し、根が健全に生長することによって、適正な茎数を確保できます。●追肥の施用あきろまんや恋の予感等の中生品種で、基肥でい~ね403「改」を使用した場合は、田植え後北部では25日後までに、南部では14日後までに追肥を行います。緩効性肥料の1発タイプ(セラコートRワン・ユーコート666L)や2発タイプ(稲光・セラコートR484)を使用した場合は、この時期の追肥は必要ありません。また、倒伏やいもち病に弱いコシヒカリやモチ等も同様にこの時期の追肥は行わないようにします。活着の遅れや稲がしっかりしていないといった理由のみで追肥を多めに施用すると、後の生育に悪影響を及ぼすことが多いので、計画以外の追肥をさけて、水管理を基本に根の健全化を図るようにしましょう。また、転作田の後作や基盤整備直後の水田は、地力窒素の発現が想定できないため、成育ムラを観察しながら、追肥が必要であれば10aあたり窒素成分で1㎏程度(い~ね403「改」で7~8㎏)を行いましょう。水稲は、幼穂形成期以降に非常に多くのけい酸を吸収します。けい酸を施用することで、根の発育を促進し活力を維持できるため、高温条件に耐える健全な稲をつくることができ、収量のアップや品質の改善がはかれます。出穂の45~35日前を目安に、けい酸加里を30~40㎏/10a施用しましょう。ただし、田植え前に施用されていれば、再度施用する必要はありません。●除草剤の散布雑草の生育は、植代直後から始まります。このため、移植日だけを基準に考えると除草剤の散布時期を逃してしまい、雑草が残ってしまう場合があります。1年生雑草の生育は、一般的に植代後5~7日が発生初め、植代後9~11日が発生盛期、植代後14~16日が発生揃期になりますが、移植前後の気温が低いとこれより遅くなり、高いと早くなります。除草剤は、様々な剤型が選べ、個々の作業に合わせて使いやすくなってきましたが、稲作ごよみを参考にしながら、薬剤の使用方法・散布時期等を再度確認してください。季節予報広島地方気象台 季節予報より6月 平年と同様に曇りや雨の日が多い見込みです。気温は、平年並みまたは高い確率ともに40%です。7月 平年に比べ曇りや雨の日が多い見込みです。降水量は、平年並または多い確率ともに40%です。今月は梅雨に入り、降雨のため、作業が進みません。園地の状況を確認して、摘果等の作業が適期に行えるよう意識して進めましょう。また近年は極端な気象環境になる場合が多いため、かんきつの樹だけではなく、皆さんの体調の管理にも気を付けてください。◎熱中症予防や体調管理のため「空調服」などの資材を活用しましょう。※「空調服」についてはお近くの営農センターにお尋ねください。担当石川 祐介(広果連)柑 橘6月年次別梅雨入り・明け日梅雨入り梅雨明け2019年(令和元年)6/267/252018年(平成30年)6/57/92017年(平成29年)6/207/132016年(平成28年)6/47/182015年(平成27年)6/27/242014年(平成26年)6/27/202013年(平成25年)5/277/8平年6/77/21【全体運】楽しい話題が多く心弾みそう。買い物は念入りな下調べで満足度が大幅アップ。お得情報は身近なところに【健康運】エクササイズは本やネット動画を参考に【幸運の食べ物】シシトウ今月の運勢 牡牛座4/20~5/203JAみはら 2020.6

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