JAみはら7月号328
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担当時安鴻二郎水 稲●普通期栽培【水管理】分げつ期の水管理は、水温、地温の上昇や土壌中に酸素を供給することを目的として、間断かんがい(水があったりなかったり)を行います。出穂40~30日前(茎が1株あたり20本程度になった頃)に、根の健全化や無効な分げつ(穂にならない茎)を抑えるために中干しを行います。また、田面を硬くすることによって収穫作業の効率化が図れます。中干しは、土質に合わせた調整を行うことが大切です。水持ちが良く、耕土の深い水田では、割り箸が入る程度の割れ目ができるまで行い、水持ちが悪く、耕土が浅い砂地の水田では、表面が軽くひび割れる程度の中干しとします。また、水が抜けにくい部分がある場合は、あらかじめ溝切り機等を利用して、溝をきり、水の流れやすい道をつくることで、天候に左右されずに中干しが行えます。排水対策も水管理のひとつとして取り組みましょう。中干し後は、再び間断かんがいを行います。間断かんがいに戻る時に一度に水を溜めてしまうと、中干しにより乾燥した根が、急激な環境の変化に対応できず、一時的に根や葉先が傷んでしまうことがあります。このため、最初は根への負担を軽減させるために、走り水を行った後に浅水・湛水状態とするようにしましょう。高温障害が出やすい場合は、特に中干し時期と程度が重要となります。強い中干しは根を切断し、根域を狭めるので、以後の生育や玄米品質に悪影響が出やすいので注意しましょう。【中間追肥の施用】稲の生育は、田植えの時期や圃場条件、肥料の施用量等によって異なります。南部地域の田植えが遅い地域では、中間追肥が遅くならないようにしましょう。また、『けい酸加里』を10aあたり30~40㎏施用することによって登熟向上や乳白軽減が期待できます。さらに、茎葉が硬くなり倒伏しにくくなるのでコシヒカリ栽培には特にオススメです。【穂肥の施用】穂肥は、施用時期の診断として、幼穂長を調査する方法が一般的に行われます。各品種のおおまかな目安を記載しますので、幼穂長を確認して穂肥の時期を決定しましょう。過剰な穂肥は、収穫の遅れや食味の低下につながります。葉色が濃い、または水が抜けにくい部分がある場合は、穂肥の量を調整し、時期を少し遅らせるようにしましょう。あきたこまち 7月7日頃~(出穂20日前)コシヒカリ 7月16日頃~(出穂18日前)あきろまん 7月20日頃~(出穂24日前)キヌヒカリ 7月7日頃~(出穂24日前)恋の予感 8月7日頃~(出穂24日前)※“恋の予感”については、刈取り直前まで葉が青く、籾に栄養を送るのでヒノヒカリと比べて穂肥は若干多く施用します。※基肥一発型を使用しているほ場は、基本的に穂肥の施用は必要ありません。【病害虫防除】基本的な防除の時期は、穂ばらみ期(穂が出る直前)と穂ぞろい期(全体の8~9割穂が出た頃)となります。これ以外で、病害虫が発生する場合もありますので、ほ場を良く見まわるようにしましょう。防除薬剤は、稲作ごよみを参考にしてください。また、防除する際には周囲に飛散しないよう風のない時間帯を選び、防除着・帽子・ゴーグル・マスク・手袋・長靴・長袖作業着を着用し行いましょう。ほ場周辺の草刈りは、カメムシの耕種的防除として有効です。出穂間近の草刈りは、カメムシをほ場に追い込むことになるので、出穂2週間前までには終了しておきましょう。季節予報広島地方気象台季節予報より7月 前半は前線や湿った空気の影響を受け、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。後半は高気圧に覆われて平年と同様に晴れの日が多い見込みです。8月 高気圧に覆われやすいでしょう。このため、平年に比べ晴れの日が多い見込みでしょう。気温は、平年より高い確率が50%です。今月は梅雨も明け、暑さが本格的になります。今年の夏(6月~8月)の気温は全国的に平年並みか高い予想です。梅雨時は蒸し暑く、盛夏は強い日差しが照り付け、厳しい暑さの日が多いと予想されます。担当石川 祐介(広果連)柑 橘7月保証成分く溶性加 里可溶性ケイ酸く溶性苦 土く溶性ほう素203440.1けい酸加里施用で根量が増え、根の活性も高まる【全体運】ハプニングもありますが、うれしい心の交流も。すてきな景色を見掛けたら写真を撮って。共有してハッピー【健康運】スクワットなど少しきつめの運動にツキ【幸運の食べ物】ズッキーニ今月の運勢 牡羊座3/21~4/194JAみはら 2020.7

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