JAみはら9月号330
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一年の成果が出る収穫の時期となりました。早期落水を避け、適期収穫と適切な乾燥・調整作業で品質の良いお米に仕上げましょう。●水管理早期落水に注意しましょう。落水時期が早いと玄米肥大が悪くなり、茶米や胴割れ米等が多くなり、品質や収量が低下してしまいます。一般的な落水時期は、出穂後30日頃が目安ですが、水持ちの悪い水田(砂地)では、収穫作業に支障の出ない程度、遅らせましょう。(もう1~2回程度水分を補給する)また、コシヒカリやキヌヒカリ等の早生品種の収穫期は、9月上旬~中旬に集中し、日中は気温が高いことが予想されます。稲刈りに支障がない程度まで、水をかけ流してください。●病害虫防除トビイロウンカをはじめ、セジロウンカ、コブノメイガなどの海外飛来性害虫が断続的に飛来してきています。7月に行われた調査では、過去10年で最も多い発生が確認されました。また、カメムシ類も多く発生しています。穂ばらみ期、穂ぞろい期の2回防除を担当時安鴻二郎水 稲徹底し、防除後も発生が多い圃場では追加防除を行いましょう。粉剤や液剤により防除を行う場合は、薬剤が株元に十分届くように散布しましょう。防除剤は、「稲作ごよみ」の病害虫防除(随時)のページをご覧ください。農薬は登録内容をご確認いただき、収穫前日数や使用回数には注意して適正に使用してください。●風対策台風等、強い風が予想される場合は、できるだけ深く水を溜めて被害の軽減対策を行い、台風通過後も2~3日は堪水状態を保ちましょう。倒伏してしまった場合は、できるだけ株起こしをすることが理想ですが、収穫を間近に迎えた圃場で株起こしができない場合は、落水して『穂発芽』防止に努めましょう。●収穫刈取時期は、穂の籾の様子で判断しましょう。遅れ穂を除いた穂の8~9割の籾が黄金色になって、青味のある籾が10~5%程度残っている時期が適期です。葉色は、品種や出穂する時期によって違うので、収穫時期の判断材料にしないようにしましょう。特に「恋の予感」は、収穫適期になっても長い止葉に青みが残るため、刈り遅れにならないように気を付け、籾をよく観察して刈取り時期を判断しましょう。刈取時期が早いと青米等の未熟粒が多くなり、収量や品質が低下し、もみの水分が多いために乾燥に掛かる時間や経費が増えます。反対に刈り遅れると米の光沢が悪くなり、茶米や胴割れ米が多くなって品質が低下します。収穫機械は、収穫作業の前にオイル等補充し、各部を点検・整備しておきましょう。また、コンバインで収穫する際は、脱ぷ粒や胴割れ米を出さないよう、無理のない刈り取り速度で作業を進めましょう。適期刈り取りを心がけるとともに、天気予報にも注意して、作業を計画的に行いましょう。2品種以上栽培している方は、刈り取り前に必ず品種の確認をしましょう。コンバインや乾燥機等の使用前や品種の切り替え時には掃除を徹底し、異物混入や異品種混入を防ぎましょう。●乾燥コンバインで収穫した生籾は、そのまま放置しておくと短時間で変質し、『発酵米』の原因となります。特に、早生品種の刈り取り時に気温や籾水分が高い場合は要注意です。収穫後、4時間以内には乾燥機に移して通風だけでも行い、ある程度水分を下げておきましょう。乾燥に当たって、次の点に注意しましょう。①規定量以上の籾を入れると乾燥ムラの原因となります。②高温で急激に乾燥すると胴割れ米などが多くなるため、乾燥機と張り込み量にあった適切な温度に調整しましょう。③過乾燥や、乾燥速度が速いと玄米の光沢が悪くなり、米質が低下します。乾燥前には必ず籾の水分を測り、1時間あたりの籾水分減少が0・8~1・0%を越えないように設定しましょう。(仕上げ水分は15%を目標に)【籾水分測定上の注意】測定する前には、古くなった乾電池は新しいものと交換し説明書に沿って点検を済ませておきましょう。測定ごとに、極板上に残った米粒はきれいに清掃しましょう。青米のような高水分籾が測定部にかたまっていると、平均水分より高い値を示すことがあります。また、乾燥途中や直後に脱ぷしないで測定すると、正確な数値が出にくいため、籾が冷えてから測定を行うようにしましょう。●籾摺り・調整籾摺り機のロール間隙、すり米選別部などを適正に調整し、砕け米や肌ずれ米ができないように入念に行いましょう。籾高による等級格下げも、例年発生しています。籾高は、『異種穀粒混入』として扱われるため、混入程度によっては、『規格外』となる場合があります。早朝や夜間での作業は、籾高を確認しにくい場合がありますので、特に注意が必要です。ライスグレーダー(網目1・85㎜)で選別し、品質の良いお米に仕上げましょう。また、米袋の結び方について「稲作ごよみ」へ載せていますので、あらかじめ確認し作業に臨みましょう。季節予報広島地方気象台季節予報より9月高気圧と低気圧の影響を交互に受9月水稲作業日誌提出のお願い!!JA三原への米の出荷・乾燥施設利用時には、水稲生産履歴の提出が必要です。日誌は、「稲作ごよみ」に付けてありますので、各窓口への提出をよろしくお願いいたします。【全体運】気がせいてもいつものペースを守って正解。相手が動いてから動いた方があなたの良さをアピールできます【健康運】リフレッシュタイムを多めに取って【幸運の食べ物】カボチャ今月の運勢 牡羊座3/21~4/194JAみはら 2020.9

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