JAみはら3月号336
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担当髙本 大輔(広果連)落葉果樹気温の上昇とともに発芽や開花が始まります。栽培されている落葉果樹の生育状況を確認しながら、発芽前の防除や栽培管理を計画的に進めましょう。●共 通【越冬病害虫の防除】年間の病害虫の発生数を左右する重要な防除となります。表1を参考に、発芽前に石灰硫黄合剤等で越冬病害虫の防除を行いましょう。ブドウは晩腐病のために防除にベフラン液剤25を混用します。混用する際は、まずベフラン液剤25を溶き、その希釈液に石灰硫黄合剤を加用してください。石灰硫黄合剤の使用の際は、先月号記載の内容を確認し散布しましょう。今後生育が進むにつれて、農薬を使用する場面が増えてきます。農薬使用の際は、必ずラベルに記載されている使用方法を確認してください。また、農薬散布の際は、周辺住民の方や近隣の農作物栽培者への周知を徹底し、農薬飛散(ドリフト)に注意しながら実施しましょう。【有機物の施用】先月に引き続き、土づくりがまだの園地では早急に実施しましょう。堆肥などの有機物の施用、苦土石灰やマリンカル等の石灰質資材の施用、中耕や客土を実施し、根が活動しやすい土壌環境を整えましょう。【春草の除草とかん水】根は地温の上昇とともに活動を始めますが、春草が繁茂すると養水分の競合、地温上昇の妨げとなり、発芽の遅れにつながります。少しでも地温を高めるため除草してください。また、樹液流動開始期以降の土壌乾燥は、養分吸収、根の活動低下を招き、発芽の遅れ、芽の不揃いなどの原因となります。乾燥が続く場合は、かん水してください。【施 肥】落葉果樹は元肥を基準として生育状況をみながら追肥を行ないます。モモ、イチジク、カキには発芽・伸長促進で、3月に硝酸入り化成肥料S604を成木1樹当り400g(茶碗2杯分くらい)施用します。ブドウはホウ素、マンガンが含まれたマグマンBを1樹当り1~1・3㎏施用してください。●イチジク【芽傷処理(更新枝の確保)】 枝の更新をする際に、基枝に返りたくても、適当な位置に枝がない場合、芽傷を入れて陰芽を吹かせ、更新枝を確保する方法があります。3月上旬頃までに、発生させたい芽の5㎜くらいの所に、ノコギリ等で形成層に達する程度の傷を入れておくと陰芽が発生しやすくなります。【挿し木(3月上旬~中旬)】イチジクは、挿し木で簡単に苗木が生産できます。まず、穂木は病害の被害のない玉太り、着色、食味の良い優良樹(枝)から採穂します。その枝の中から、節間が短く充実した前年枝を選んで穂木とします。挿し穂は、穂木の中間~基部付近を使用し、長さ15~20㎝で、芽を3節つけたものを一穂とします。上部の一芽を残し、土中に挿す部分の芽は、ヒコバエの発生を防ぐため、削り取ります。挿し方は、畝立てした挿し床に、30㎝間隔で、芽が地際から少し出るよう、また、上向きになるよう斜めに挿し込みます。●モ モ【摘 蕾】花粉のある品種(あかつき・日川白鳳など)や樹勢の弱い樹はでは、開花4~7日前(蕾が丸く膨らんで赤みを帯びてきた頃:写真参考)枝の背中部分の蕾を指でしごいて摘蕾してやると、摘果の手間が省け、貯蔵養分の浪費を防ぎ、新梢の初期生育や果実肥大の促進につながります。図 挿し木摘蕾作業の適期表1品 種散布時期薬 剤倍 数モモ2月下~3月上旬石灰硫黄合剤7~10倍またはトレノックスフロアブル500倍ブドウ3月中~4月上旬(発芽前)ベフラン液剤25500倍石灰硫黄合剤7~10倍カキ3月中~下旬石灰硫黄合剤7~10倍イチジク3月中~下旬石灰硫黄合剤7~10倍節の中間で切る芽は削り落とす芽は上向き葉は直下で切る斜めに挿す(60度程度)15~20cm【全体運】友人に連絡を取ってみましょう。グッドニュースをキャッチできる可能性が大。買い物は慎重に。比較検討が大事【健康運】つい食べ過ぎてしまいそう。動いて消費を【幸運の食べ物】春キャベツ今月の運勢 牡牛座4/20~5/205JAみはら 2021.3

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