JAみはら6月号339
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●水管理(中干し)稲の生育において、必要な分げつ(茎数)を早期に確保することは重要ですが、分げつが多すぎると一本一本の茎が細くなります。また、分げつ過剰による過繁茂は、葉の受光態勢を悪くし、下葉枯れの原因となります。この対策として中干しを行います中干しは、田植え後40〜45日を目安に、目標とする茎数(20本程度)が確保されたら落水し、田面に亀裂(1〜2㎝)が入るくらいまで田面を干す作業のことです。中干しを行うことで、無効分げつの発生を抑制できます。中干しの実施が遅れると分げつ過剰となり、茎数・穂数過多から乳白粒や未登熟が発生し、品質低下を招く要因となります。梅雨時期の中干しとなりますのであらかじめ溝切り等の排水対策を行っておきましょう。「恋の予感」は、水分不足の影響を受けやすいため、過度な中干しは行わず水を入れ替える程度にしましょう。また、生育が遅れている場合は目標茎数を確保するまで分げつ促進を図りますが、幼穂形成期前には終了してください。中干し期間中であっても、田面が乾きすぎる場合は走り水でかん水してください。●赤枯病天気が良い日が続くと水田の地温が上昇し、地中からガスが発生します。ガスの発生が多くなると、根の活力が低下し下葉の黄化や葉に赤褐色の小斑点が発生するなどの症状が見られ生育が停滞する場合があります。赤枯病の初期症状としては草丈が低く、分げつの発生が鈍くなります。ついで、葉先が赤褐色また葉下に赤褐色の斑点が無数にできます。生育後半では、穂の充実は悪く、ひどい時には生長が止まり、穂を出さないこともあります。これは、未分解の稲株やワラ、雑草をすき込んだことや、用水が湛水状態のままであることに起因します。まずは田に入り、足の周りから出てくるガスの発生具合を確認しましょう。発生の多い場合は、追肥で回復を考えず、まずはガス抜きを行うために、溝切、中干し、排水する等の水管理を行いましょう。●追肥の施用あきろまんや恋の予感等の中生種で、基肥でい~ね463を使用した場合は、田植え後北部では25日後までに、南部では14日後までに追肥を行います。暖効性肥料の1発タイプ(セラコートRワン・ユーコート666)や2発タイプ(セラコートR484)を使用した場合は、この時期の追肥は必要ありません。また、倒伏やいもち病に弱いコシヒカリやモチ等も同様にこの時期の追肥は行わないようにします。活着の遅れや稲がしっかりしていないといった理由のみで追肥を多めに施用すると、後の生育に悪影響を及ぼすことが多いので、計画以外の追肥をさけて、水管理を基本に根の健全化を図るようにしましょう。●けい酸加里けい酸加里を施用することで活力のある根が張り、稲体を強化し倒伏に強くなります。けい酸を多く吸収する水稲は、倒伏の軽減や粒張りの良いおいしいお米作りに役立ちます。けい酸は葉をピンと立たせ、光環境を良くし光合成を促進させます。また、けい化細胞を強化し茎葉を硬化させ、倒伏・病害に強い稲を作ります。けい酸加里のカリは全量【く溶性加里】なので水には溶けず、流亡しません。そして、稲が必要とする分だけ吸収されるため、無駄がありません。けい酸加里のカリは長効きし、中間追肥で施肥した場合でも約90日は肥効が続き、水稲においてカリが多く必要とされる生育後半まで、持続的に吸収されます。登熟期にカリが十分あれば登熟歩合の向上や粒の肥大に役立ちます。カリは根肥とも言われ、根張りを良くし、根の活性を維持します。また、稲体の茎葉の中にカリが多いと、稈の強度が高まり倒伏に強くなります。けい酸加里は、出穂の35~45日を目安に、30~40㎏/10a施用しましょう。季節予報広島地方気象台 季節予報より6月 平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。気温、降水量は、平年並または高い確率ともに40%です。7月 期間の前半は、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。期間の後半は、平年に比べ晴れの日が多い見込みです、気温は、平年並みまたは高い確率ともに40%です。担当中川 安奈水 稲6月【全体運】初夏を感じられる散歩コースで気分も運気もアップ。いつもより少しだけ行動範囲を広げて。新製品にツキあり【健康運】腹も身の内。食べ過ぎに気を付けて【幸運の食べ物】ゴーヤー今月の運勢 牡牛座4/20~5/203JAみはら 2021.6

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