JAみはら6月号339
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担当髙本 大輔(広果連)落葉果樹梅雨時期に入ると降雨の日が続き、病害の発生や農作業の遅れなどが懸念されます。また、先月に記載しましたが、果樹類において多くの品目で生理落果の時期に入っています。本年は、春先から平年よりも気温が高く推移したため、生育も前進傾向に推移しています。着果や生育の状況を確認しながら、計画的に農作業や防除を進めていきましょう。●ブドウ【新梢管理】開花期になっても、新梢の伸びが止まらないような枝(樹)では、花穂(房)に養分が回りにくくなっています。新梢と花穂との養分競合を避け、実止まりを良くするため、展葉12枚で未展葉部分を摘心します。摘心後に発生する副梢は、1~2枚で摘心してください。【摘 房】1回目のジベ処理後、実止まりが決定したら摘房を行います。摘房は、最終着果量の2割増し程度残すようにしてください。樹勢の弱い樹では早く、強い樹では時期を遅らせて、樹勢を調整します。【房の再整形】実止まりが確認でき次第、房の再整形を行います。ここで房の大きさを決めておかないと大房になり、着色不良、食味不良、房型不良の原因となります。2回目のジベ処理までに、肩の位置を決め、穂軸の長さを調節します。穂軸の長さは、2回目のジベ処理時点で、種無しピオーネ5~6㎝マスカット・ベリーA7㎝シャインマスカット6~6・5㎝程度が目安となります。【摘 粒】摘粒では、小粒果、奇形果、変形果、内向き粒、飛び出し粒を除去し房型を整えます。●イチジク【新梢管理】新梢や副梢の発生を抑え、栄養生長(枝、葉をつくる生長)から生殖生長(果実を成熟させる生長)への移行を促すために摘心を行います。展葉10~12枚になった時点で未展葉部分を摘み取ります。その後、発生する副梢は随時かぎとります。また、込み合っているところは、芽かきや間引きを行います。若木や樹勢の強い樹では、樹勢の調節をするため、捻枝や誘引を行います。【防 除】6月上・中旬そうか病トップジンM水和剤1,500倍キボシカミキリ・アザミウマ類モスピラン顆粒水溶剤2,000倍イチジクモンサビダニサンマイト水和剤1,500倍(収穫45日前まで)カミキリムシ対策食入穴を見つけ次第、園芸用キンチョールE(収穫前まで2回以内)を注入します。ネコブセンチュウ対策ネコブセンチュウは、産卵、ふ化幼虫の多いこの時期(5月下旬)に、ネマトリンエース粒剤(収穫60日前まで、1回のみ)を20㎏/10a、樹冠下に処理し、土壌混和してください。●モ モ【みなおし摘果】仕上げ摘果終了後、再度適正着果量かどうか確認し、実施しましょう。最終着果量の目安中果枝(20~30㎝未満)→1果長果枝(30㎝以上)→2果短果枝の多い枝(10㎝前後)→5~6枝に1果【袋かけ前の防除】5月下~6月中旬灰星病・黒星病ダコレート水和剤1,000倍シンクイムシ類、カイガラムシ類オリオン水和剤401,000倍【袋かけ】摘果の見直しをしながら、外観品位の向上、病害虫被害軽減を目的に袋かけを行ってください。【新梢管理】新梢は、6月下旬~7月上旬に伸長が停止するような状態が理想的です。枝が徒長して枝が混み合う場合は、基部から切除するか、10~20㎝程度残して切り返します。また、主枝の背面など日焼けが心配される場合は、捻枝(枝を捻ると成長が抑えられ徒長しなくなります)を行って枝を残し、直射日光を防いでください。【支柱立て・枝つり】この時期以降、果実が急激に肥大します。果実の重みで枝が下垂し、枝折れや重ならないように支柱立てや枝つりを行ないます。●カキ【生理落果】カキの生理落果は、開花後から7月にかけて起こります。生理落果は天候や、枝との養分競合で変動が大きく差がでます。【摘 果】奇形果や病害虫被害果、傷果を中心に摘果します。【新梢管理】不要な徒長枝の除去を行い、養分競合を抑えて、生理落果が小さくなるようにしてください。【防 除】6月上旬(開花終期)落葉病・うどんこ病・炭そ病ベルクート水和剤1,500倍カキノヘタムシガ・アザミウマ類・カイガラムシ類モスピラン顆粒水溶剤4,000倍そうか病被害果ネコブセンチュウ被害根【全体運】上昇運。滞っていたことも動きだし一息つけます。下旬からは自分のやりたいことを優先してOK。音楽鑑賞にツキ【健康運】寝不足に注意。体調を見ながらゆっくり【幸運の食べ物】ツルムラサキ今月の運勢 蟹座6/22~7/225JAみはら 2021.6

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