JAみはら9月号342
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早生品種の収穫が始まる時期です。早期落水を避け、適期収穫と適切な乾燥・調整作業で品質の良いお米に仕上げましょう。●水管理穂ばらみ期から出穂・開花期は最も水を必要とする時期であり、この時期には土壌中の水分が不足しないように心がけましょう。そのためにも幼穂形成期以降は、決して強い田干しは行わないようにしましょう。一般的な落水時期は、出穂後30日頃が目安ですが、水持ちの悪い水田(砂地)では、収穫作業に支障の出ない程度遅らせましょう。遅くまで田んぼに水を入れておくとコンバインの収穫作業が難しいので落水を早める人が多いですが、早く落水すると米粒の肥大が急速に弱まり、未熟粒や胴割粒の増加につながります。そのため、田面の足型に水が残る程度には水分を保ち、刈取予定の2日〜3日前頃までは、土壌が急激に乾燥しないようにしましょう。コシヒカリやキヌヒカリ等の早生品種の収穫期は、9月上旬~中旬に集中し、日中は気温が高いことが予想されます。稲刈りに支障が出ない程度まで、水をかけ流してください。●病害虫について今年度は、広島県においてイネカメムシが多発生しています。イネカメムシは通常、年1回の発生ですが暖地では年2回発生することで知られています。4月頃から越冬地で活動を開始し、水稲の出穂前から本田に侵入することもあります。イネカメムシは斑点米被害だけでなく、不稔による大幅な減収も発生させる恐れがある為、実際に水田で発生状況を確認し発生を認めた圃場では必ず防除を行いましょう。また、昨年坪枯れ症状を引き起こしたトビイロウンカも今後の発生動向にも注意してください。尚、防除を行う際は、農薬の登録内容を確認し、収穫前日数には注意して適正に使用してください。●収 穫稲の収穫には適期があります。極端な早刈りは収量の低下、青米や未熟粒の増加の原因となります。収穫が遅すぎる場合は玄米の光沢が悪くなることや、水分の下がり過ぎによる胴割れ増加等の原因となります。刈取時期は、穂の籾の様子で判断しましょう。遅れ穂を除いた穂の8~9割の穂が黄金色になって、青味のある穂が5~10%程度残っている時期が適期です。適期刈り取りを心がけるとともに、天気予報にも注意し、作業を計画的に行いましょう。「恋の予感」は収穫適期になっても長い止葉に青みが残るため、刈り遅れにならないように気を付け籾をよく観察して刈り取り時期を判断しましょう。●収穫から乾燥作業生籾を3時間以上炎天下に放置すると品質が低下します。収穫後は速やかに乾燥作業を始めるようにしましょう。特に、高水分では品質の低下が著しくなるので、収穫は雨や朝露で濡れていないときに行いましょう。乾燥に当たって、次の点に注意しましょう。①規定量以上の籾を入れると乾燥ムラの原因となります。②高温で急激に乾燥すると胴割れ米などが多くなるため、乾燥機と張り込み量にあった適切な温度に調整しましょう。③過乾燥や、乾燥速度が速いと玄米の光沢が悪くなり、米質が低下します。乾燥前には必ず籾の水分を測り、1時間当たりの籾水分減少が0・8〜1・0%を超えないように設定しましょう。(仕上げ水分は15%を目標に)【籾水分測定上の注意】測定ごとに、極板上に残った米粒はきれいに清掃しましょう。青米のような高水分籾が測定部にかたまっていると、平均水分より高い値を示すことがあります。また、乾燥途中や直後に脱ぷしないで測定すると、正確な数値が出にくいため、籾が冷えてから測定を行うようにしましょう。●籾摺り・調整十分に乾燥されていない籾を籾摺りすると砕け米や肌ずれが起きたりするため籾摺り機のロール間隙、すり選別部分などを適正に調整しましょう。籾高による等級格下げも、例年発生しています。籾高は、「異種穀粒混入」として扱われるため、混入程度によっては「規格外」となる場合があります。ライスグレーダー(網目1・85㎜)で選別し、品質の良いお米に仕上げましょう。また、米袋の結び方について「稲作ごよみ」へ載せていますので、あらかじめ確認して作業を行いましょう。季節予報広島地方気象台季節予報より8月 平年と同様に晴れの日が多いでしょう。平均気温は、平年並または高い確率ともに40%です。9月 天気は数日の周期で変わりますが、平年に比べ晴れの日が多いでしょう。気温は、平年並または高い確率ともに40%です。担当中川 安奈水 稲9月水稲作業日誌提出のお願い!! JA三原への米の出荷・乾燥施設利用時には、水稲生産履歴の提出が必要です。日誌は、「稲作ごよみ」に付けてありますので、各窓口への提出をよろしくお願いいたします。【全体運】壁に当たりながら進むことになりそうですが後半は上昇! 困ったときは相談を。助けてくれる人が現れます【健康運】軽いストレッチが凝りの予防に効果的【幸運の食べ物】サラダカラシナ今月の運勢 双子座5/21~6/214JAみはら 2021.9

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