JAみはら9月号342
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担当髙本 大輔(広果連)落葉果樹ぶどうやいちじく等の落葉果樹では、引き続き着色など品質を見極めながら収穫作業を進めましょう。また、樹体では次年度に向かって貯蔵養分の準備を始める頃に入っています。礼肥の施用や健全な葉を保つための防除など状況をみながら今後の管理を行いましょう。今月は台風の襲来が多い月です。台風対策は事前対策が重要です。気象予報で台風の発生や進路に注意しながら襲来前の対策を徹底し、襲来時の被害軽減を図りましょう。●共通管理【台風対策】事前対策・集・排水溝の整備・防風網・棚の整備補強・支柱の補強、接木部の固定強化・マルチの飛散防止・病害の防除事後対策・倒伏樹の引き起こし…根が乾燥しないように早めに引き起こす。・落葉のひどい樹の日焼け防止剤の塗布。などがあげられます。【礼肥の施用】貯蔵養分の蓄積と樹勢回復を目的に樹種ごとの基準(JA施肥基準参照)を確認し、礼肥の施用を行います。礼肥におすすめの硝酸入り化成肥料S604●ブドウ【枝管理】収穫後、枝の先端付近から副梢が旺盛に発生する場合があります。この場合、本来、貯蔵養分として樹に蓄えられるべきものが消費され翌年の作柄へのマイナス要因となります。副梢が発生した場合は、捻枝、摘心、かぎ取り等を行います。【病害虫防除】ベと病やコガネムシ・フタテンヒメヨコバイの防除を行います。収穫後に、べと病対策でZボルドー800倍に薬害防止でクレフノン100倍を加用散布します。害虫駆除でスミチオン水和剤40の1,000倍を混用散布しましょう。●イチジク【収穫時の注意】今月は収穫最盛期を迎えます。イチジクは傷みが早く、収穫適期幅の短い果実です。毎日、適熟果を収穫します。収穫は、果実温の低い早朝に行い、果実を重ねないよう収穫カゴに丁寧に入れます。収穫の際には、皮剥け等に注意します。なお腐敗果は、ショウジョウバエ、黒かび病など病害虫の発生要因になりますので園外へ持ち出し処分します。【かん水】イチジクは、葉が大きく蒸散量が多いうえ、収穫期には果実肥大に伴い多くの水分を必要とします。収穫期でも晴天が続く場合は、適宜かん水を行います。●カ キ【汚染果対策】着色期以降に園内の日当たりが悪く、多湿だと着色不良果や汚染果の発生原因になります。園内の除草や徒長枝の処理、結果枝の枝つり、枝支えを行います。【病害虫防除】うどんこ病・たんそ病ストロビーDF3,000倍(収穫14日前まで3回以内)カメムシ類アグロスリン水和剤1,500倍(収穫前日まで3回以内)(注)混用したらストロビーの基準が優先します(収穫14日前までの基準)【収 穫】果実が濡れている状態で収穫すると黒変しやすいので、果実が乾いてから収穫します。【脱渋(アルコール法)】0・05㎜のポリ袋の底に木綿(50g位)を入れます。その中に果実を5㎏位入れ、次は、アルコール(35%焼酎)80~150㏄を果実にかからないように周辺から木綿にしみこまします。10月の半ばころまで80㏄を基準にその後気温の低下とともに徐々に増やしていきます。アルコールを入れたらポリ袋の中の空気を十分抜き、口をゴムなどでくくって密閉します。20℃位の温度で、3~4日すると渋が抜けます。(注)木綿がない場合、果実のヘタにアルコールを付け、付けた果実のヘタとヘタを合わせて袋に入れ、前述同様、中の空気を抜いて保管します。3~4日したら一個を取り出しぬけ具合を確認します。その他にドライアイス法もあります。果実5㎏に対しドライアイス100g位が必要です。ドライアイスが果実に直接当たると傷むので、ドライアイスは新聞紙等で包み、その下に雑誌などを敷いて置きます。●モ モ【病害虫防除】収穫後、せん孔細菌病やモモハモグリガの防除を行います。せん孔細菌病ICボルドー41250倍降雨後に収穫した果実は特に傷みやすいため、選別する際は開口部をしっかりと確認しましょう。傷んでいると開口部がジャム状になっています。保証成分(%)正味20kg窒素16-リン酸10-加里14チッソの45%が早効きの硝酸態チッソで速効性の肥料です。【全体運】買い物が楽しい月です。下調べを入念に。お気に入りの逸品が手に入りそう。連絡役を買って出るとツキがアップ【健康運】栄養バランスが大事。何でも少しずつ【幸運の食べ物】マツタケ今月の運勢 獅子座7/23~8/226JAみはら 2021.9

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