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今年4月、三次高校の美術部は、粟屋町にある鵜共同飼育場の壁に「三次の鵜飼」を題材にした壁画を掲げました。壁画は6枚のパネルを組み合わせた、横5・4m×縦1・8mの大作。昨年、三次市観光協会からの依頼で、美術部の有志8人が、デザインの考案から完成まで約3カ月をかけて制作したものです。顧問で教諭の田たなか中秀ひでき樹さんは、「壁画はこれまでもサングリーンやJR三次駅、布野町で制作してきたが、今回は周囲からの反響の多さに驚いている。鵜飼への関心の高さを実感している。鵜飼を盛り上げようとする思いを後押しする力の一つとして役立てたならばうれしい」と、取り組みの成果を振り返りました。図書館は、本の貸し出しだけでなく、郷土の資料を収集・保存・情報提供する役割も担っています。市立図書館では市の伝統文化の一つ、鵜飼を広く知っていただき、また次世代に伝えるため、鵜の飼育場を見学する「鵜飼バックヤードツアー」なども開催。現在、「三次鵜飼」をテーマに短歌を募集中!〔締切 7月18日(月・祝)〕市立図書館(中央館)にある鵜飼へのメッセージボードに、子どもたちから寄せられたメッセージ〈抜粋〉左から竹廣さん、森田さん、坂村さんデザインの原案を考えた、竹たけひろ廣三さんしろう四郎さん(2年生)は、「本物の動きを表現するため、鵜の飼育場やインターネットで鵜の習性を研究した。壁画では、首を縮めてアユを捕える寸前の鵜の動きを表現している。鵜が目立つように明暗の差の度合いにも工夫を加えた」と、作品づくりに対するこだわりを熱く話してくれました。美術部の志を引き継ぐ二人、部長の坂さかむら村玲れな奈さん(2年生)と前部長の森もりた田莉りこ子さん(3年生)は、「私たちは鵜飼という言葉は聞いたことがあったが、よく知らなかった。今回、鵜飼の開催については、継続が困難な状況を多くの人の力で乗り越えられたと聞いた。その力がもっと広まり、興味のない人にも届き、一度見てみようと思ってもらえるようになればと思う。子どもたちが鵜飼の壁画を見ることで、自分たちが暮らす地域に「鵜飼」という文化があることを知るきっかけになるとよい。美術部では、これからも壁画制作に取り組むので、何か提案があれば声をかけてほしい」と、三次を大切に思う気持ちを言葉にしてくれました。広報みよし 2016.7月号3特集 三次の鵜飼

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