広報にじ65号
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れました。日中戦争以降約15年にわたる戦争での日本人戦没者(軍人・民間人併せて)約310万人を追悼するためです。忘れてならないのは、この内の9割(約280万人)が1944(昭和19)年以降の死者だと推定されていることです。つまり、もはや敗戦必至の状況であるにもかかわらず、絶望的抗戦が続けられた結果だということです。もちろんこの中には戦闘ではなく餓死を含む戦病死した軍人・軍属130万人超を含め、全国の無差別都市空襲、さらに沖縄戦での犠牲者、もちろん広島・長崎への原爆攻撃による犠牲者も含まれています。誠に戦争というものは惨たらしい極みです。何故このような無謀な戦争が続けられねばならなかったのでしょう。私たちが折り鶴を献呈し、平和を希求するというのは単に原爆被害を継承し、その霊を慰めるだけではなく、このような無謀な戦争の歴史を決して繰り返してはならぬという決意を込めて行われているのだということを再認識させられた75年目の夏でした。原爆の子の像での集合写真ボランティアさんと平和公園を回る5広報にじ No.65

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