神石高原10月号
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地域を変える新しい力協地動しその13隊およ力域だ活こり【森林資源活用の可能性】山と自然の価値地域おこし協力隊活動で南北東西の地域を巡っていますが、神石高原町も、すっかり秋めいてきました。空気もすがすがしく、色付き始めた紅葉が山河を彩り、荘厳な自然のキャンバスを描いています。神石高原町は、ご存知のとおり森林面積が81%の緑豊かな地域です。常緑樹だけでなく広葉樹も多く、一斉に紅葉する風景は、一大ページェントといっても過言ではありません。資源の利用と循環型の共生山野の彩りは、山林の多様性とその色彩による景観が価値を生み出しています。景観そのものだけでなく、山の利用は、昔から林産資源として活用されてきました。山林の価値は、山地によって水を蓄えることで農業にとっても大切ですし、木材の一次利用としての建材だけでなく、薪や炭などの加工での燃料としても使われていたそうです。またこれは、大量消費ではなく、伐採、植林、保全のサイクルで山を維持する循環型のエネルギー消費でもあったそうです。視察受け入れとエネルギー資源活用の可能性昨今のエネルギー情勢もあって、循環型という意味で再生可能エネルギーとしての山林資源がまた注目されているそうです。その関係もあって晩夏に森林の木の活用(木質バイオマス利用)について神石高原町に林野庁の森林官と庄原市議が来られたことがあり、その視察の案内をしました。その時は、神石郡森林組合と道の駅、光信寺の湯・ゆっくらを案内したのですが、実はゆっくらは、お湯を沸かすのに薪も使われています。奥に光信寺農園があってその横に大量の薪が積まれています。森林資源のエネルギー利用というと大げさですが、お湯を沸かすという昔ながらの薪を利用する考えは、エコロジーでもあります。森林資源を利用し、また再生し、利用できるという循環型環境は、森を育み、次世代にその資源を残すということにつながっています。神石高原町と地域おこし活動視察の話に戻ると、森林資源の中でもあまり使われていない間伐材や林地残材などの森林資源の燃料利用やそれを燃やすことで(燃焼ガスによって)タービンを回して木質バイオマス発電を行えるかという話も話題になっていました。他自治体事例では実際に岡山県真庭市では、木材業者が燃料を供給して次年度から実際に木質バイオマス発電事業の実証実験を始めるそうです。大都市のエネルギーをすべて再生可能エネルギーで代替することは難しいかもしれませんが、神石高原町のように森林面積が大きくて潜在的な資源を持っている町ではエネルギーの地産地消ができるかもしれません。森林資源を有効活用するという仕組みづくりと事業採算性試算などを通常の地域おこし活動として行っています。今後も、それらの情報発信や色々な可能性を含めて、未来への選択肢を増やせるように頑張りたいと思っています。地域おこし協力隊 徳田 好朗4広報 神石高原 No.120

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