神石高原1月号
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地域を変える新しい力協地動しその16隊およ力域だ活こりたいぎーけど、大義何のために地域おこし、地域づくりをするのでしょうか。「自分たちの土地だから」「自分たちの生活を維持するために」「なんとなく」「仕方なく」若い世代にはそんな答えが多そうです。ですが、このそもそも何のために地域づくりをするのかを地域で徹底的に話し合っているところは少ないのではないでしょうか。今回私が地域おこし協力隊だよりで伝えたいのは「田舎の地域おこしは世のためになる」ということです。まず日本のためになる理由を1つ挙げます。日本創生会議にて、広島県で一番消滅のがっていくはずです。そして、世界のためとなる理由の第一は途上国と先進国の関係性です。世はグローバルグローバルと言われますが、その陰で見えなくなっているものが出てきています。例えば、「国産黒豚肉」、実際その豚が食べているのは外国産の飼料です。その飼料のなかには、先進国が出すお金欲しさに農地を無理に広げて自然災害をおこしてまで作っているものもあります。綿を輸出している国では、綿花の栽培で、世界で4番目に大きかった湖が5分の1になり、砂漠化した湖から吹き荒れる砂嵐で病気にかかるなどさまざまな問題が発生しています。売り手の国の問題もあるでしょうが、それを買い支えているのは私たち先進国の消費者です。昔でしたら、自分たちが食べているものは遠くても瀬戸内海の魚くらいだったでしょう。ですが、今自分の身の周りにあるもので素材の育ち方から分かるものはどれほどでしょう。そこで、地域おこしをする中で必ず行き着く1つ「地域の中での経済循環」。地域の中で経済を回すことは地域資源を活用し、雇用を生み、農地を維持できる。さらにはなんてったって土地のものを食べるのが一番新鮮でおいしい。そして、自給できれば出所のわからない怪しい物を使わない選択ができる。すべてを自給するなんてとてもできませんが、少しでも自給率を上げることが結果的には途上国のためにもなるのです。ただ、私もその途上国の現状をこの目で見たわけではありません。例えばガーナの児童労働も声高に問題視されていますが、現地に住んでいた人に話を聞くと昭和の日本のように家の農業を子供が手伝っている印象だったそうです。勝手に大きな問題にされているだけなのかもしれません。これら問題の真偽を見定めようとしたらいくら時間があっても足りません。大事なのは「田舎の地域おこしは世のためになる」という大義です。「世のために行っている」という大義は、企業経営の中でも利用されているそうです。こういった大義を持つことで何が良いのか。まず、社員(地域住民)のやる気が上がります。自分以外の何かのために動くときはやりがいがありますよね。そして、意識の高い社員(移住者)が引き寄せられます。特に今の若い世代は、お金よりも地位よりも世のためになりたい「良い子」が増えてきているように感じます。もう一つ、さまざまな方面から支援を受けられます。日本全国同じような田舎はゴマンとあります。その中で行ってみたい、応援したいとなった時に選ぶ基準地域おこし協力隊 小埜 洋平▲大学生が地域の現場に入り,地域住民と取り組む域学連携事業の目的には,神石高原町のためだけでなく日本が抱える過疎問題へ取り組む人材の育成という一面もあります。▲人口減少対策ワーキングスタッフ会議となります。ぜひ、飲み会の席ででも「何のために地域おこし、地域づくりをやるのか」という話を挙げてみてください。「たいぎ―」地域活動も、大義があればもうすこしは頑張れるかもしれません。可能性が高いとされた神石高原町が、その予測を覆してしまえばそれは他の中国山地の地域にとって希望となります。そして結果的に大昔から受け継がれた中国地方の文化を維持継承していくことへ繋72015 1月号

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