神石高原12月号
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地域おこし協力隊松井 二葉その38は農業を志すようになり北海道の畜産系学部に進学しました。学友には畜産業を志す者も多くいましたが、その何人が実際に夢を叶えたのか。きっと少数だったろうと思います。その後私は園芸の仕事に進み東京、茨城、神奈川に住まいを変え、交友関係もその都度変わりましたが、どこの友人にも本気で農業をしたい!と言う人がいました。彼らの生の声を思い返しながら「担い手がいなくて」と手が入らなくなった農地を眺めていると、何ともやるせない思いがします。彼らの中にも農業をしながら自分らしい生き方を手に入れたい友人もいるだろうと思いながら、何か自分にできる事がないだろうかと、自分の励みにしている今日この頃です。ブルーベリーの木を植えています。昨年の冬から春にかけて100本。現在新たに300本。スコップ1本で植えているのでなかなか進みませんが、これが今後、私の生業になるので自分なりのペースでゆっくり丁寧に進めています。任期後には摘み取り園を開いて、最終的に農業で生計を立てていくつもりで頑張っています。協力隊に赴任した初年度から地域活動の合間を縫って準備を進めているので、農業関連の話題にはつい聞き耳を立ててしまいます。米価が下がって水稲栽培では収入につながりにくいこと。山間地のため一筆あたりの農地の面積が狭く飛び地になってしまうこと。耕作放棄地、鳥獣害が増加していること。法人化したところも構成員が高齢化してきて担い手がいないことなど。どの話も繰り返し耳にし、考えさせられます。私は呉市の非農家の出身です。両親ともに家庭菜園にすら興味がない核家族の家庭でしたが、子どもの時から自然や動物が好きで大学に進学する時に今でも,「女だから…」などと言う人がいます。女性というだけで社会参加や就職の機会が奪われることはあってはなりません。また,女性を,パートナーからの暴力,性的な嫌がらせ,ストーカーなどから守る必要があります。男女平等の理念は,日本国憲法に明記されており,法制上も男女雇用機会均等法によって,男女平等の原則が確立されています。しかし,現実には今なお,例えば「男は仕事,女は家庭」といった男女の役割を固定的にとらえる意識が社会に根強く残っており,このことが家庭や職場においてさまざまな男女差別を生む原因となっています。また,夫・パートナーからの暴力や職場などにおけるセクシュアルハラスメント,性犯罪などの「女性に対する暴力」の問題も,女性の人権に関する重大な問題の一つです。(法務省 ―主な人権課題―より引用) 「人権」という言葉からあなたはどんな印象を受けますか。「とても大切なもの」それとも「何だか堅苦しくて難しいもの」「自分には関係ないもの」でしょうか。「人権」とは「全ての人々が生命と自由を確保し,それぞれの幸福を追求する権利」あるいは「人間が人間らしく生きる権利で,生まれながらに持つ権利」であり,だれにとっても身近で大切なもの,日常の思いやりの心によって守られるものだと私たちは考えています。「シリーズ 人権を考える」では,どのようなことが主な人権課題として取り上げられているのかについてシリーズでお伝えし,皆さんに人権について理解を一層深めるきっかけにしていただければと思います。Seriesvol.1人権を考える女 性52016 12月号

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