広報神石高原3月号
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 今年も神石高原町農業委員会では、9月から11月の3カ月間で、農業委員14名、農地利用最適化推進委員14名で農地パトロールを実施しました。 町内全農地の利用状況についての調査と75歳以上の経営主を対象にした今後の農地活用について意向確認を行いました。 調査の結果、町内全体で550筆391,955㎡もの農地が農地として利用できないと判断され、非農地認定の対象として農地から除外をする手続を進めています。 また、今回の意向確認の結果も踏まえ、離農したいと答えた農地をどのように守っていくかを考えなければなりません。 地域で農地をまとめて中間管理機構などに貸借する「人・農地プラン」や法人化・後継者育成など、いろいろな方法を地域の皆さまと一緒になって考えていければ、きっと農地の荒廃を防げるはずです。 農業委員会では、農地の貸借や譲渡・売買・集積などの相談を受けています。「農地を守る」「地権者を守る」「地域を守る」の精神をもって、神石高原町の里山風景を守っていくために、地域の皆さまと一緒になって歩んでいければと考えていますので、ご協力をよろしくお願いします。 (平成30年度の)農地パトロールを実施したところ、7月豪雨の災害で無残な形で取り残されている農地を2〜3カ所見つけることがありました。 今年度は、昨年度ほどの非農地は見当たりませんでしたので多少の安堵感がありました。しかしながら、空き家が目立ち担い手のいない地域では、農機具などの影響もあり小規模の田畑は耕しにくく非農地は増してきています。特に、畑は草刈りのみの管理で維持している所が多く、草刈りができない農地は荒れ放題で原野または山へと帰っています。また、太陽光発電パネルの設置所として風景がどんどん変わっています。 圃場整備の田は耕作地として継続していますが、ほとんどが法人などに貸し付けているのが実情です。しかし、若者が少なく、所有者が高齢で後継者に任せたいという農家でも、その後継者がUターンしていない現状では、今後、これらの農地もいつまで耕作できるのか不安は拭えません。 農地の有効活用策として、特産品のトマト・ぶどう・米・野菜などの栽培や大規模化農業に変える体制づくり、人手不足を解消する方策などを見出さなければなりません。他にも棚田を活用して観光スポットにする取り組みなど、新しい資源として活用することや様々な方向を模索して、非農地の認定が少なくなる状況にしなければなりません。農業委員会と皆さんの英知と行動で神石高原町の農業の存在を高めていきましょう。農地パトロール(農地利用状況調査)の実施農地パトロール後記 〜山里には遊休地が増す〜農業委員 小坂 貢72019 3月号

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